平成29年度施政方針-2-その2

更新日:2019年3月18日

平成29年度(2017年度)施政方針-2-

主要事業の説明 その2

「子どもの笑顔あふれる、ゆたかな学習・文化都市」
 

(生涯学習の推進と地域の教育力の向上)

 
 産業振興に資する人材の育成と地域コミュニティーの拠点施設として、真和志南地区に活き活き人材育成支援施設を整備するため、用地取得を進めます。
 沖縄セルラースタジアム那覇の活用強化を図るため、鉄骨大屋根部分の塩害防止対策を行うと共に、デザイン的配色を施したイメージアップ塗装を行います。
 市民体育館に各種スポーツのトップレベルの大会や各種イベントの誘致を目指すため、施設の機能強化を進めます。また東京オリンピックの事前キャンプの誘致に向け、バレーボール公式器具の整備を行います。

(子育て支援と就学前教育・保育)

 
 待機児童解消の課題を解決するため、認可保育所の創設や賃貸物件を活用した保育所整備にかかる費用の補助を行い、支援を充実してまいります。あわせて、保育士不足対策として保育士の負担軽減と離職防止を図る事業を展開します。
 緑ヶ丘公園内に、子どもから高齢者まで多くの方々の集う交流拠点として、公園管理と地域コミュニティ支援、児童の健全育成の機能をもつ集会所を設置します。
 医療費の支払いが困難な場合でも受診控えとならないように資金を貸し付ける制度を引き続き行い、さらに平成30年度から開始する現物給付に向けて、システムの改修を行っていきます。
 「沖縄県子どもの貧困対策推進交付金」を活用し、高等学校を卒業していないひとり親家庭の親やその子どもに対して、高等学校卒業程度認定試験の対策講座の受講費用の負担軽減を図ります。また、ひとり親家庭への日常生活支援のため、困難ケースへの対応やマッチングを行うコーディネーターの体制強化などの事業拡充を図ってまいります。
 さらに、将来にわたり、こどもの貧困対策を着実に推進するため、「こどものみらい応援プロジェクト推進基金」に1億円を積み立てます。

(子どもの視点に立った環境づくり)

 
 確かな学力の育成、豊かな人間性・社会性の育成や中学校入学時の不安解消を図ることを目的に、市内の全小・中学校で小中一貫教育を推進します。
 全中学校区に子ども寄添支援員を派遣し、自立支援教室(むぎほ学級)などの居場所へのつなぎや、就学援助の手続き支援等、学校・関係機関と連携し、児童生徒が安心して学校に通える環境づくりに取り組みます。
 不登校の児童生徒に対する支援「自立支援教室(きら星学級)」を活用し、子どもたちの居場所づくりや登校復帰に向けた支援に、引き続き取り組みます。
 経済的理由により就学困難な家庭に対して負担の軽減を図るため、学用品費や学校給食費等の援助を拡充していきます。
 学校施設については、改築や改修等を計画的効率的に進めていくことができるよう長寿命化計画を策定します。また、城西小学校ほか3校の改築事業を継続するとともに、新たに高良小学校校舎、鏡原中学校屋内運動場の改築工事に着手します。学校施設の耐震化についても、引き続き推進してまいります。

(文化の継承と発展)

 
 新文化芸術発信拠点施設の建設に向け、基本設計に引き続き、実施設計業務等を進めてまいります。
 また、沖縄の伝統文化ならびにアイデンティティの源と言われる、しまくとぅばの普及継承を図るため、うちなーぐち講座や成果公演を実施します。
 市民が参加して盛大に行われる「あけもどろ総合文化祭」や、那覇市文化協会への支援を継続して行います。
 
「人も、まちも活きいき、美ら島の観光交流都市」

(産業の振興)

 
 中小企業の経営実態を把握し、経営基盤強化施策を講じるため、経営実態調査を実施します。また、新商品開発への資金やフォローアップ等の支援を希望する中小企業事業者に対して、商品化や事業化の実現に向けた支援に取り組みます。
 本市の経済産業分野の取り組みでは、独自の目線や切り口で経済産業の振興をアピールすることに特化した折り込み新聞を定期的に作成し、全戸配付していきます。
 泊漁港内に冷凍冷蔵施設の設置に取り組む漁協を支援し、漁業生産の安定と向上を引き続き図ります。
 本市に多く点在している豊富な観光資源に物語性を持たせ、観光魅力の向上や観光客の期待感の醸成を図ります。それにより観光誘客及び市内の回遊性を高め、滞留時間の延長へ繋げてまいります。
 民泊サービスが増加傾向にあるため、民泊実施施設数や許可・無許可の別、サービス提供者及び利用者等の声などについて調査いたします。

(まちの活性化)

 
 国際通りで実施しているトランジットモールの今後のビジョンづくりを支援し、課題を解決することにより地元客や観光客にとって歩いて楽しい魅力的な歩行空間や商環境を目指します。
 中心商店街の商環境整備のため、老朽化したアーケードの在り方について、商店街関係者によるビジョン策定を支援します。
 第一牧志公設市場については、沖縄の食文化を継承・発展し、観光地としての魅力向上に寄与する市場として、市場事業者や周辺事業者等と対話を重ねながら、再整備に関する基本設計を策定してまいります。
 こども達の夢を広げるJ1対応のサッカー場の建設に向け、引き続き、沖縄県との連携を深めてまいります。

(就労支援・相談体制)

 
 消費者被害の未然防止・拡大防止に向けて、地域や学校への出前講座など、啓発活動及び消費者教育の推進に取組むほか相談体制の充実・強化を図っていきます。
 また、カフェなどを併設した「スタートアップサロン」を設置し、関係機関等と連携した相談窓口やアドバイザーを活用した創業と就職支援の機能が一体となった取り組みを行っていきます。
 
「安心、安全で快適な亜熱帯庭園都市」

(都市防災と防犯)

 
 現消防指令システムを高機能消防指令センターへ更新する準備を整え、あらゆる災害状況に迅速かつ効率的に対応できる消防救急の情報系及び指令系システム機能向上を目指します。
 さらなる応急手当普及啓発を推進するため、各種救命講習会で使用する資機材を整備します。
 企業など各種団体との防災協定をさらに拡大し、災害時の幅広い協力体制を強化してまいります。

(市街地の整備)

 
 都市計画マスタープランの改定に向け、現計画の検証、上位関連計画の整理、市民アンケート等の基礎的な調査を実施します。
 都市機能の再編・集約化に向けた立地適正化計画の策定のため、関連計画や関係施策等の整理、都市の現状整理等の基礎的な調査を実施します。
 石嶺、宇栄原、大名の各市営住宅の建て替え工事を継続し、真地市営住宅についても、建て替え基本計画策定の基礎調査を継続して進めます。
 農連市場地区の再開発事業については、今年秋頃に市場棟の完成を予定しており、防災機能の改善や活気あふれるマチグヮー空間の再生を図ります。また、老朽木造住宅等が密集し、防災面や土地利用に課題のある密集住宅市街地の再生に向けた基礎調査を開始します。
 観光や交通の拠点として整備するモノレール旭橋駅周辺地区は、引き続き再開発事業を促進します。

(交通体系の整備)

 
 沖縄都市モノレール延長事業につきましては、引き続き早期開業を目指し取り組んでまいります。また、沖縄都市モノレール株式会社に対しては、経営の健全性、安定性及び公共交通サービスの持続を図るため、継続して整備補助を行ってまいります。
 さらに、主要な道路の整備にあわせ、亜熱帯街路樹による緑化や美化を進めるとともに、協力企業の社名を記した標示板の設置をとおして、各企業の道路美化への主体的な参画を促す取り組みを進めます。
 街路整備事業は、交通混雑の緩和及び交通アクセス利便性の向上等のため都市計画道路の整備を行っており、石嶺線ほか8路線の整備を進めてまいります。

(上下水道の整備)

 
 水道水の安定供給のため、強靭な水道を目指し水道施設の耐震化を引き続き推進します。また、汚水及び雨水の未整備地区の整備を進めるとともに、首里石嶺町4丁目地区の浸水被害軽減のため、引き続き取り組みます。
 さらに、下水道施設全体を計画的かつ効率的に管理することを目的としたストックマネジメント計画策定に向けて、下水道幹線の暗渠部の点検・調査を実施し、安全確認を行ってまいります。

(自然と調和したまちなみ)

 
 琉球の歴史が感じられる赤瓦の屋根や石垣などの景観をもつ首里地区や壺屋地区へ継続して助成を行い、歴史的な街並みを築いていきます。
 また、亜熱帯の自然を生かしながら良好な都市環境を提供し、都市公園の整備を進めていきます。

結びに

市政運営にかける私の思いと、平成29年度の予算案や主要事業の概要などについて説明してまいりました。最後に、もう一言私の思いを添えたいと思います。

(縦と横の糸を織りなして)

 
 私のお気に入りの曲の中に、心に響くフレーズがあります。「縦の糸はあなた、横の糸は私 織り成す布は、いつか誰かを暖めうるかもしれない」と歌う一節です。
 1本の糸にたとえられた私達が縦と横とに紡がれる、というイメージは、私達が目指す「協働によるまちづくり」にも重なります。
 本市では、以前から道路ボランティアや公園ボランティアなど、多くの方々が活躍されています。今では、その裾野も、学校や福祉、子育てなど幅広い分野に広がり、それぞれの想いが込められた取り組みが見られるようになりました。さらに、市民協働大学や大学院での経験を経て、600人を超える協働大使が誕生し、本市のまちづくりに温かい眼差しをむけています。このように、協働の輪は、今、確実に拡大しています。
 私は、常々「ひと つなぐ まち」をキーワードに、「人がまちを創り、社会を創り、世界を創る」と話しています。縦と横との糸のように、市民の皆様の力を紡いでいけば、歌詞の結びにあるように、大きな布として、やがて、まち全体を優しく包み、必ず誰かを、そして私達をも温めてくれるものと確信しております。
 私たちが織った布は次の世代の下地となり、またその世代が布を織って時代をつくる。このように、それぞれの時代が幾重にも重なり合うことが、そのまちの風格や文化・歴史を誇り高く彩るものと考えております。
 お一人お一人の力が、まちづくりに反映される「協働によるまちづくり」を推し進め、市民福祉の向上に資する市政運営に邁進する所存であります。
 市民の皆様、並びに議員各位のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げ、私の施政方針の結びの言葉といたします。
 いっぺー にふぇーでーびる。
 
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