令和5年度施政方針-2-その2

更新日:2023年2月9日

予算編成と主要事業の説明(続き)

主要事業の説明(続き)

「ヒト・モノ・コトが集い、育ち、ひろがる万国津梁のまち NAHA」

(ビジネス・リゾートと歴史・文化が融合する観光まちづくり)

 コロナ禍の影響を受けた本市の経済的閉塞感を打破し、本市の稼ぐ力を一段と高めるために、都市型MICEの誘致促進に取り組みます。
 本市の伝統行事であり観光資源である「那覇ハーリー」「那覇大綱挽まつり」「琉球王朝まつり首里」の各種イベントについては、コロナ感染状況を見極めながら開催に取り組み地域活性化や産業振興につなげます。

(様々な産業が集い・育ち・ひろがるまちづくり)

 経済産業におけるDX化については、事業者の取組状況やニーズについて把握・分析を行い、事業者のDX化を促進し、地域経済の振興を図ります。
 那覇市ぶんかテンブス館と那覇市伝統工芸館については、施設を取り巻く様々な環境の変化や新たな利用者ニーズと賑わい創出に対応するため、両施設の一体的活用に向けた取組を進めます。
 企業が抱える様々な経営課題の解決を支援し、経営基盤の強化を図るため、引き続き専門家の派遣やセミナー等を開催します。
 泊漁港については、水産関係団体等へのヒアリングの実施や港内の施設利用等の実態調査を行い、ポテンシャルを活かした将来構想を策定するとともに、機能強化を図るため、水産関係団体が進める施設整備についても支援します。
 市の魚「マグロ」については、知名度向上を図り、流通安定・普及推進に繋げるとともに、生産者支援や販売促進など産地機能の強化、拡大に向けた取組を支援します。
 戦後の大嶺地区の土地接収等により、漁業の拠点施設を失った漁業者等を支援するとともに、本市水産業の振興のため那覇空港南側船揚場の整備に引き続き取り組みます。
 那覇軍港の跡地利用については、地主会との合意形成や関係者との連携を深め、そのポテンシャルを活かした跡地利用計画の策定づくりに取り組みます。また、本市の発展につなげられるよう産業の進出可能性調査を様々な視点から実施していきます。
 那覇港は、本県の物流・人流を支える重要インフラであり、機能強化等を図る那覇港管理組合の取組を引き続き支援し、コロナ禍からの地域経済の回復及び活性化につながるよう連携していきます。

(中心市街地を活かしたまちづくり)

 商店街の活性化を目指して、商店街等が行うイベント開催等による誘客や課題解決に向けた取組に対し、頑張るマチグヮー等支援基金を活用し、継続して支援を行います。
 中心商店街における様々な迷惑行為については、関係部局で構成するプロジェクトチームを立ち上げ、解決に向けた取組を始めており、引き続き、良好な地域環境の確保に向けて取り組みます。
 新たに生まれ変わる第一牧志公設市場については、中心市街地への回遊性を促進するため、調理体験室・多目的室を活用した「食」をテーマにしたイベントを開催する事業者・団体等を支援します。
 新第一牧志公設市場の東側に位置する市場中央通りのアーケード再整備につきましては、訪れる人が安全安心で快適に、買い物や散策が楽しめる魅力ある中心商店街の環境整備のため、完成に向けて引き続き支援します。

「自然環境と都市機能が調和した住みつづけたいまち NAHA」

(省エネを実践し、資源が循環するまちづくり)

 脱炭素社会の実現には、私たち一人ひとりのライフスタイルに対する意識や行動が重要となります。今後のゼロカーボンシティの宣言を見据えて、暮らしを脱炭素化する“ゼロカーボンアクション”の普及啓発を図るとともに、地球温暖化対策実行計画(区域施策編)を包含した第3次那覇市環境基本計画を策定します。
 民間資金を活用した一括調達方式により道路・公園にLED照明を導入し、省エネで環境にやさしい取組を推進します。

(自然環境が育まれた那覇らしい亜熱帯庭園都市のまちづくり)

 高齢者や子ども、障がいのある方など誰もが利用しやすいインクルーシブ・ユニバーサルデザイン公園を目指して、整備を推進します。また、老朽化した遊具等を適切に更新し、安全安心な公園環境を創出します。
 公園の機能を高め市民が快適で楽しく過ごせるよう漫湖公園・新都心公園において、官民連携事業であるパークPFI等について引き続き取り組みます。
 道路の除草を計画的に実施するとともに雑草抑制対策等に取り組み、都市環境の美化及び快適な道路空間を確保します。また、街路樹の剪定や 花木(かぼく)の植栽を適切に行い、亜熱帯気候ならではの景観を創出し、観光都市としてふさわしい道路空間の提供を行います。

(暮らして良し歩いて楽しい快適なまちづくり)

 管理不全な空家等の所有者に対して、法に基づく助言・指導を行うとともに、除却費用を一部補助するなど、生活環境の保全と市民の安全安心の確保に取り組みます。
 地域特性を活かし、安全安心なまちづくりを進めるため、「那覇市密集住宅市街地再生方針」の見直しを行い、密集住宅市街地の防災性の向上、土地利用の増進に向けて取り組みます。
 住宅確保要配慮者の専用賃貸住宅として登録する家主等に対して、改修費の一部補助を実施するとともに、不動産業者等に同制度の周知・啓発を行い「専用住宅」の登録拡大を図ります。
 中心市街地、真和志地域、新都心地域の3つの拠点を結ぶ基幹的な公共交通LRT導入に向けて、関係機関との協議を進めていきます。
 石嶺、大名、宇栄原、真地の各市営住宅の建替工事を進め良好な居住環境の形成を図り、快適に住むことができる住環境を整えていきます。
 犬猫の適正 飼養(しよう)の普及啓発を行うとともに、飼い主のいない猫への不妊去勢手術や「地域猫活動」を実施するサポーター育成などに取り組み、人と動物が共生し快適に暮らせる社会の実現を図ります。

(災害に強い都市基盤の整備で安全安心のまちづくり)

 久茂地前島線や久茂地9号等の道路については、歩行空間の確保やバリアフリー化等の整備を進めるとともに、老朽化した道路橋の修繕を実施し、安全で人にやさしい道路空間を確保します。
 城東城北線や石嶺線、一銀線等の都市計画道路については、交通渋滞の緩和や安全で快適な歩行空間の確保、バリアフリー化等の整備を図り、体系的な道路網の整備を進めていきます。
 水道水の安定供給のため、引き続き、市内一円の基幹管路の耐震化を推進するとともに、豊見城(とみしろ)配水池建設工事を進めていきます。
 また、公共下水道の整備による生活環境の改善及び浸水被害の軽減を図るため、首里山川町地内等の汚水の未普及地区解消、首里石嶺地区の雨水調整池の整備、ハーゲラ川幹線の改築等を進めるとともに、下水道ストックマネジメント計画に基づく修繕・改築に取り組み、安全安心のまちづくりを進めていきます。

「市民との信頼を深め、効率的で効果的な行財政運営を行う」

(市民との信頼を深める職員の育成と組織づくり)

 マイナンバーカードは、今後もデジタル社会の基盤として活用されるため、引き続き発行業務を推進し、普及促進を図ります。また、マイナンバーカードを利用したオンラインによる転出・転入の予約受付を実施し、市民生活の利便性向上を図ります。
 デジタル技術やデータを活用して、行政サービスのデジタル化・オンライン化を進め、市民の利便性向上を加速させるとともに、AI等の先進技術の活用により行政事務の効率化を推進します。また、民間からデジタル専門人材を受入れるなど、DXの底上げを図ります。

(効率的で効果的な行財政運営を行う)

 自治体DXにおける重点取組の一つである、自治体情報システムの標準化・共通化に対応するため、住民基本台帳・税・福祉等の基幹系20業務を令和7年度末までに国に準拠したシステムへ移行し、住民サービスの向上等に取り組みます。
 新真和志複合施設については、官民連携による施設整備に向け事業者の公募を実施し、引き続き真和志地域の活性化に向けて取組を推進します。

(結びに)

 市政運営にかける私の思い、令和5年度の予算案や主要事業の概要などについて説明いたしました。
 最後に、もう一言、私の思いを添えさせていただきます。

思いやりと寛容で、心をつないで

 私は、副市長時代から先入観を持たず、広く平らな心を肝に銘じ、多くの方々とお会いし、様々な声に真摯に耳を傾けてまいりました。
 その声は、これまで38年間の行政経験の中で学び、培ってきたもの全てを、育ててくれたこの那覇に還元してまいりたいという、私の思いを強くさせてくれました。
 この思いを実現していく中において、これからも魅力ある自治体になるには、思いやりあふれる寛容性と多様性を相互に結び付け、本市の持つパワーを最大限に引き出すことが重要であると考えております。
 寛容の心で、互いの違いを認めつつ、その違いを乗り越え、共に手を携えていけば、私たちの歩む道が開けてくるものと信じております。
 那覇の明るい未来を展望し、鳥の目のように遠くのことまで目ざとく捉え、兎の耳のように変化にスピーディーに対応し、様々な情報収集を高めた鳶目(えんもく)()()の姿勢で邁進していく所存でございます。
 尊敬するアップル創業者、故スティーブ・ジョブズ氏の『自分の心と直感に従う勇気を持ちなさい。』という言葉を胸に、勇気と自信、覚悟を持って市政運営の舵取り役を担ってまいります。
 これから歩んでいく道のりは決して平坦なものではなく、山あり谷ありの様々な場面に真正面から向き合い、一つひとつ着実に乗り越え、一心に歩んでまいります。
 市民の皆様並びに議員各位におかれましては、ご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げ、令和5年度施政方針の結びの言葉といたします。
 いっぺーにふぇーでーびる。
令和5年2月8日

那覇市長 知念 覚

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