平成27年度施政方針-1-

更新日:2019年3月18日

平成27年度(2015年度)施政方針

 はいたい ぐすーよー ちゅーうがなびら。
 私は、昨年11月、翁長市政の継承発展と「ひと つなぐ まち」というキャッチフレーズを掲げ、多くの市民の皆様からの負託を受け、第32代那覇市長に就任いたしました。
 県都である那覇市の市長として、市政を預かる責任の重さを大変重く受け止めており、今後、市民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力を賜りながら、市政運営に全力を尽くしてまいります。
 それでは、平成27年度の施政方針と予算案、主要事業をあわせて説明申し上げます。
ゆたさるぐとぅ うにげーさびら。
 

市政運営の基本方針

(ひとつなぐまち)

 
 私は、目指す市政運営を「ひと つなぐ まち」という言葉で表現しております。その言葉には、
「人がまちをつくり、社会をつくり、世界をつくる」
「人材がすべてに共通する財産である」
という、三十年余にわたって教育現場に携わってきた、私の信念とも言うべき熱い思いが込められております。これからの市政運営におきまして、私は、教育現場で培ってきた人材育成力をしっかりと活かしていきたいと考えております。たとえばギネスブックの認定記録を持つ那覇大綱挽きの綱には、手綱(てぃーんな)が250本余り取り付けられています。細い綱も、より合わせつながることで大綱としての力強さを備えていきます。
 私の目指す市政運営におきましても、大綱と同じように、人をつなぐ、平和をつなぐ、市民と市役所をつなぐ、というように、様々な取組みをつなぎ合わせ、多くの力をつむいでいくことで、市民との協働によるまちづくりを成熟した形へと進めていきたいと考えております。
 県都としての誇りと求心力という財産を強みとして、多くの人々が集い、そのつながりから地域が、まちがつくられていく、そのような市政運営を進めてまいります。
 

(協働の仕組みの完成に向けて)

 
 本市は、市民や様々な団体と対話する機会を積極的に設けてまいりました。私も、市民との対話を重視して、市民との協働によるまちづくりをさらに深く根付かせていきたいと考えております。
 こうして育んできた協働の仕組みは、これから自立した活動を中心とした、新たなステージへと発展させなければなりません。
 本市には、まちづくりにおいて大きな役割を担っている団体やNPOが数多くあります。平成20年度から委嘱を行ってきた協働大使も今では500人を越えております。その他、多くの市民がボランティア等でまちづくりに携わっており、協働の裾野が、点から線へ、線から面へと広がっていることを大変心強く感じております。
 そこで、4月には、待望の「なは市民協働プラザ」がオープンいたします。この施設を、これからの那覇市を担う団体の活動拠点とし、様々な取り組みへとつなげていきたいと思っております。
 本市が誇る伝統工芸・首里織のように、多様な色や個性を活かしながら模様を織り成し、相乗効果を発揮する、そのようなまちづくりのイメージを描いております。
 「ひと」「知恵」「情報」など、多くの力をつむぎあわせ、市民の皆様と心をひとつにして、協働によるまちづくりを揺るぎないものへと発展させてまいります。

(持続可能な行財政運営を目指して)

 
 少子高齢化、人口減少など全国的に社会構造が大きく変化する中で、本市においても、今後、人口構成は大きく変わっていくものと予想されています。
 また、全国の他の自治体と同様に、本市の財政状況におきましても、扶助費が増大しており、今後とも厳しい財政運営が続くものと予測しております。
 一方で、老朽化した学校や公共施設の更新、また、新たな需要に対応した施設整備も、待ったなしで進めなければなりません。
 私は、市長として、多くの課題を解決しながら、財政面においても健全な運営を図り、32万那覇市民の皆様のみならず、さらにその次の世代へとつないでいくことを念頭に、その責任の重さを、今、非常に強く感じております。
 そのためにも、ファシリティマネジメントの手法を取り入れるなど、経営戦略的な視点で公共施設の有効活用を図ることも視野に入れながら、強固な財政基盤を築くことを目指してまいります。

(学校を中心とした新たなまちづくり)

 
 これまで取り組んできた市民との協働によるまちづくりを更に推進し、広く市民参加を進めるためには、地域コミュニティの再構築が必要であると考えております。
 また、持続可能な行財政運営を図る上でも、今ある公共施設の、より効率的な活用を目指すべきと考えます。
 多くの市民の皆様にとりまして、最も身近な公共施設といえば学校、特に小学校ではないでしょうか。
 私は、学校という「財産」と、地域の「力」をつなぎ、子どもたちの安心・安全な居場所である学校を、地域に最も身近な「地域コミュニティの拠点」として有効に活用する方向で、取り組みを進めてまいります。
 具体的には「学校施設の複合化・オープン化」に取り組んでまいります。今後は、市民の皆様にとって、より身近な「地域の拠点」として、人と人、人と地域をつなぐ場所として、有効活用を図ってまいりたいと思います。
 学校施設という地域の財産を有効活用することで、地域につながりを生み出すとともに、待機児童の解消、高齢者福祉等、本市が抱える様々な課題の解決や、市民サービスの向上につなげたいと考えております。
 学校現場のご理解とご協力を得ながら、教育者として学校現場に関わってきた私だからこそ取り組めるものだとの強い思いで、不退転の決意で取り組む覚悟です。

(女性と子育て)

 
 本市では、人の心と心のつながりを大切にしながら様々な課題を解決する、そのようなまちづくりを目指していきたいと考えております。
 私は、那覇市初の女性市長として、那覇市の歴史に新たな1ページを刻むことができました。
 「待機児童解消」という喫緊の課題が大きくクローズアップされるこの時期に、私が市長に就任したということは、まさに、私に課された天命なのではないかと考えております。
 私自身、働きながら二人の子どもを育てた経験から、保育所整備の必要性については、わが身を持って強く実感しております。
 また、教育現場においても、子どもたちや、その保護者の皆様と関わってきた経験があります。
 それらの経験を振り返ってみましても、子育ては決して一人でするものではなく、多くの人とのつながりの中ですべきものと考えております。
 育児をしている女性の8割以上が、働きたいと思っているとの民間の調査結果があります。女性が安心して働くことができる環境を整え、女性の職場進出を広げていくことは、男女共同参画及び少子高齢化が進む流れにおいても有意義だと考えます。
 男女ともにワークライフバランスをとりながら活躍できる社会を目指すことは、多様性を認め合い、すべての世代にとって暮らしやすい、私たちの目指す「沖縄らしい優しい社会」を実現することに他なりません。>br>母親の笑顔が、子どもの笑顔につながる。
 男女共同参画社会の面でも、本市がフロントランナーとなることを目指して、女性の目線で、女性がイキイキと活躍できる環境整備と待機児童解消に、全力で取り組む所存です。

(次代を担う人づくり)

 
 沖縄の未来を考えるとき、「人づくり」は、私たち大人が共有すべき重要な課題になると思います。
 沖縄は、夜型社会と言われております。私も、夜遅い時間に、街中で幼い子どもが親に連れられているのを目にしたことが、たびたびあります。
 基本的な生活習慣の改善は、健全育成や学力向上だけでなく、子どもたちの夢や希望の実現へとつながっていきます。
 未来を担う子どもたちの可能性を伸ばす環境を整えること。すなわち「人づくり」こそ、子どもの笑顔が輝くまちづくりの第一歩であり、すべての大人が未来への思いを共有し、地域が一体となって取り組むべきものだと思います。
 観光業界を始めとして沖縄経済に明るい光がさす今、幅広い分野で活躍できる人材が求められています。
 子どもたちの自己肯定感を育むことで、将来、その子どもたちが沖縄の誇りを胸に社会へ、そしてグローバルな世界へと羽ばたいていく。沖縄が日本のフロントランナーとして経済を牽引し発展していくという未来像を実現するためにも、次代を担う質の高い人材の育成に力を尽くしてまいります。

(中心市街地へにぎわいを)

 
 経済面においては、中心市街地への新規ホテルの進出が続いていることを見ても、本市の持つポテンシャルの高さは明らかです。
 那覇空港と那覇港を擁する本市は、日本におけるアジアへの空と海の玄関口であり、人と人、人と地域をつなぐ国際観光都市として、また、人とモノをつなぐ国際物流拠点として、国内はもとより、アジア各地から熱い視線を集めております。
 円安の追い風を受け、中国を始めとするアジアからの観光客が増加する中、中心市街地の活性化にとって、これほどの好機は無いと、とらえております。
 今こそ、マチグヮーの魅力を活かし中心市街地の活性化を図るため、観光客のみならず地元客もひきつけられる新しいにぎわいを創出する仕組みづくりが必要です。
 求心力の高い施策を積み重ねて実施することで、国際観光都市・那覇のグレードをさらに高め、県都としての輝きを堂々と世界に発信していきたいと思います。
 沖縄県が「強くしなやかな自立型経済」を構築し、今後もさらなる本市発展の道を力強く確実に歩んでいくために、知恵を出し合い、工夫しながら取り組んでまいります。
 
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