令和2年度施政方針-2-その2

更新日:2020年2月12日

予算編成と主要事業の説明(続き)

主要事業の説明(続き)

「ヒト・モノ・コトが集い、育ち、ひろがる万国津梁のまち NAHA」

(ビジネス・リゾートと歴史・文化が融合する観光まちづくり)

 読売巨人軍春季那覇キャンプが10回目の歴史を重ねます。観光振興にも資する巨人軍キャンプに向け、環境整備と支援を継続して進めます。
 本市を訪れる国内外の観光客を対象とした夜型観光コンテンツ等の周知について取り組みます。
 また、東京オリンピックの成功を願い、首里城公園を出発する聖火リレーが、盛況かつ安全に実施されるよう取り組みます。

(様々な産業が集い・育ち・ひろがるまちづくり)

 世界水準の観光リゾート地の形成を目指し、第2クルーズ船バースなどの港湾の整備やクルーズ船寄航誘致を支援します。
 市内の起業家や中小企業と投資家等とのマッチングの場を設け、資金調達及びビジネスマッチングの面から企業支援を促進します。
 また、那覇市独自の観光・地域資源を活かした新たな商品やサービスの企画・開発を行う企業を支援し、那覇の魅力発信に努めます。
 さらに、市内中小企業・小規模事業者の経営基盤の強化のため、各種セミナー等の開催や企業の実情にあった専門家の派遣などの支援も行います。
 伝統工芸の担い手育成等に資する、染物や織物の産地拠点施設の整備を支援するとともに、その魅力発信を通して、観光及び地域振興につなげます。
 活気ある水産拠点の形成をめざし、漁業所得の向上や経営基盤の強化を図る取組を支援します。

(産業を支える市民とその労働環境を整えるまちづくり)

 なは産業支援センターなどを活用し、気軽に創業や就業に関する相談ができる環境づくりを継続します。
 次世代を担う小学生を対象にしたプログラミングの講座やコンテストを実施し、情報技術に興味を抱き、論理的思考を身につける人材の育成に努めます。
 また、若年層の失業率、定着率の改善を目指し、早期からの職業意識の醸成やキャリアデザインの形成を図るため、小中学生へのキャリア教育支援を実施します。

(中心市街地を活かしたまちづくり)

 商店街の活性化を図るため、頑張るマチグヮー等支援基金を活用して、商店街や通り会等が行う誘客事業や利用促進を図るPR事業、商店街の環境整備事業など創意工夫による積極的な取組や提案事業等に対し支援します。
 沖縄の食の魅力発信拠点として、「食」を中心とした回遊性の向上と更なる観光客の誘客促進を図るため、第一牧志公設市場の再整備に引き続き取り組みます。

「自然環境と都市機能が調和した住みつづけたいまち NAHA」

(省エネを実践し、資源が循環するまちづくり)

 地震や津波など大規模な災害時に発生する廃棄物の処理を迅速かつ適切に進めるため、災害廃棄物処理計画を策定します。
 市内の外食事業者を対象に「食べきり協力店登録制度」を導入し、外食における食べ残しなど食品ロス削減の推進を通して廃棄物の発生・排出抑制に取り組みます。

(自然環境が育まれた那覇らしい亜熱帯庭園都市のまちづくり)

 自然環境保全の意識を高めるため、市民ニーズに応じた自然観察会や清掃活動を行うなど、引き続き、環境啓発に努めます。
 首里、壺屋地区においては、琉球の歴史が感じられる赤瓦屋根や石積みなどへ、継続して助成し、歴史・文化に彩られた那覇の景観向上に取り組みます。
 民間活力を活かしたPark-PFI制度の活用も視野に入れた、効果的な公園・緑地の整備を行うとともに、利用者の安全安心を確保するため、遊具等の適切な管理及び更新を行います。
 併せて、市街地の緑化を促進することで、みどりに親しみ、魅力溢れるまちを目指します。

(暮らして良し歩いて楽しい快適なまちづくり)

 農連市場地区の再開発においては、保育所や市営住宅が供用を開始することで、のうれんプラザを核とする更なる賑わい空間の創出を図ります。
 また、まちづくりを支える公共交通軸の観点からLRTなどを中心市街地、真和志、新都心の各地域を結ぶ公共交通軸として位置づけるとともに、バス等の交通事業者との合意形成に向けた取組を進めます。
 更なる乗降客数の増加が見込まれる、ゆいレールについては、輸送力増強の観点から、モノレールの3両編成に向け、整備に取り組みます。
 石嶺、宇栄原、大名の各市営住宅の建替工事を継続するとともに、真地市営住宅の建替えについては、高齢者福祉施設を併設することとし、実施設計に着手します。

(災害に強い都市基盤の整備で安全安心のまちづくり)

 一銀線などに加え、新たに古波蔵上線等の都市計画道路について、交通渋滞の緩和や快適な歩行空間の確保など、引き続き、体系的な道路網の整備を進めます。
 老朽化している甲辰橋の架け替えを推進し、生活道路の役割を担う橋梁についても、調査点検等を行います。
 また、水道水の安定供給のため、引き続き豊見城配水池建設を進めるとともに、市内一円において水道施設の耐震化を推進します。
 併せて、公共下水道の整備を進めるとともに、施設全体を対象としたストックマネジメント計画に基づき、計画的かつ効率的な修繕・改築にも取り組みます。

(那覇の魅力と特性を活かした土地利用を進めるまちづくり)

 まちづくりの基本的な方針や都市機能・公共交通に関する包括的な計画として、新たに示される都市計画マスタープランや立地適正化計画に基づき、誰もが安心して、移動しやすいまちづくりを推進するため、移動を阻害し那覇の魅力を低減させる交通渋滞緩和に向けて、主要渋滞個所における対策検討調査に取り組みます。

「市民との信頼を深め、効率的で効果的な行財政運営を行う」

(市民との信頼を深める職員の育成と組織づくり)

 市民サービスの向上を図るため、住民異動における申請書への記入を省略するなど、手続きの簡素化が図られるよう支援システムを導入します。
 また、市税や保険料の納入について、いつでもどこでも納付ができるスマホ収納を新たに導入します。
 RPAによる業務効率化を進めるとともに、AIとチャット形式により必要な情報を容易に入手できるサービスの導入に取り組みます。
 庁内組織においては、技術部門の統括機能をさらに高めるため、まちなみ共創部の技術管理課と地籍調査課を「技術総務課」に統合します。

(効率的で効果的な行財政運営を行う)

 「誰一人取り残さない」というSDGsの理念にしっかりと向き合い、有識者による基調講演やパネルデスカッション等を行うなど、SDGsに対する機運の醸成に向け、シンポジウムを開催します。
 また、税収の維持確保に努めるとともに、ファシリティマネジメントの推進、施設整備における民間活用の検討を行うなど、持続可能な行財政運営を進めます。
 令和3年の市制施行100周年に向け、各種記念事業の企画・立案を進めるとともに、演劇公演などのプレイベントを実施します。

(結びに)

 市政運営にかける私の思い、令和2年度の予算案や主要事業の概要などについて説明いたしました。
 最後に、もう一言、私の思いを添えたいと思います。

(高い志と熱意で市政を)

 20年ぶりに紙幣を刷新するとの発表がありました。五千円札の肖像画には、津田塾大学の創始者で、日本の女子教育の先駆者と言われる、津田梅子さんが用いられます。教育現場に身を置いた私にとっても、尊敬する教育者が選ばれたことは、大変誇らしく思います。
 彼女は、「高い志と熱意を持ち、少数だけでなく、より多くの人々との共感を持てれば、どんな弱い者でも事を成し遂げることができるでしょう」という言葉を残しています。
 市長に就任して5年間、「市民との対話」を旗印に掲げて進んでまいりました。これからも常に高い志を持ち、市民とひざを交え、多くの人々に共感の輪を広げ、笑顔広がる元気なまちNAHAの実現を目指してまいります。
 市民の皆様、並びに議員各位のご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げ、私の施政方針の結びの言葉といたします。
 いっぺー にふぇーでーびる。

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