令和5年度施政方針-2-その1

更新日:2023年2月9日

予算編成と主要事業の説明

予算編成の説明

 それでは、令和5年度予算案の概要を申し上げます。
一般会計予算は1,686億7千7百万円で、対前年度比91億6千2百万円、5.7%の増で、過去最高となっております。
 歳入予算では、主に市税収入は、固定資産税や個人・法人市民税、市たばこ税などの増収、県支出金は、障害福祉サービス等給付費県負担金などの増収により、増額を見込んでおります。
 一方、国庫支出金は、コロナ関係補助の縮小などにより、減額を見込んでおります。
 歳出予算では、引き続き、感染症対策を講じながら、子ども政策分野やアフターコロナを見据え経済分野に重点的予算を計上するほか、全庁的なDX推進への対応、市営住宅等の建設事業、学校教育関連事業、市立病院建替えなど、各分野へ幅広く予算を計上しております。
 結果として、約19億6千7百万円余りの収支不足が生じておりますが、財政調整基金から取り崩して対応いたします。
 企業会計を除く特別会計予算は、総額約758億276万7千円で、対前年度比約24億3,333万3千円、3.3%の増となっております。特別会計予算の増額は、主に国民健康保険事業特別会計によるものとなります。国保特会の財政赤字に対しては、引き続き一般会計からの政策的な繰り入れを行います。

主要事業の説明

 次に令和5年度の主な事業を、第5次那覇市総合計画で掲げた5つのめざすまちの姿に沿って、ご説明いたします。
 それではまず、「多様なつながりで共に助け合い、認め合う安全安心に暮らせるまち NAHA」に係る事業についてご説明いたします。

「多様なつながりで共に助け合い、認め合う安全安心に暮らせるまち NAHA」

(小さな「わ」が大きな「Wa」に広がる協働によるまちづくり)

 地域活動がコロナ禍によって制約される中、地域のつながりを高めていくため、地域の声に耳を傾け、寄り添いながら人的・財政的な支援をしっかりと進めていきます。豊かな地域社会の構築に向け、引き続き小学校区まちづくり協議会の設立を推進するとともに、協働のパートナーとの連携を図りながらその機能を有機的に向上させ、協働の輪を広げていきます。
 地域の課題解決・魅力向上を目的に、ボランティア人材と受け入れ団体のマッチングを図るとともに、社会貢献活動を行う市民活動団体やボランティア、企業などの取組を支援していきます。また、協働の輪をさらに広げるために、那覇市協働によるまちづくり推進協議会が実施する事業を支援します。

(地域の力が重なる安全安心のまちづくり)

 安全で快適な生活環境と交通事故のない住みよいまちを実現するため、保安灯や防犯カメラの設置、交通安全運動について、補助金を交付するなど、市民・団体と一体となって取り組みます。
 消費者被害の拡大防止のため、啓発活動や消費者教育、相談業務等に取り組み、安全安心な消費生活の確保に取り組みます。
 生活に困窮している方に対して、生活保護に至る前の第2のセーフティネットとして、生活や就労などの自立に向けた支援を伴走型で実施します。
 外国人が安全安心に暮らせるために、健康保険、年金、福祉、教育等の市民サービスが受けられる相談体制等を充実します。
 消防力強化に向けては、(仮称)識名出張所の整備を進めるとともに、消防・救急活動に必要な消防ポンプ自動車や高規格救急自動車の更新を行い、市民の安全安心を確保します。
 地域社会と多様なつながりがある「那覇市女性防火クラブ」の活動へ補助を行い、市民と協働で地域の防災力を高めていきます。
 災害時において重要な情報伝達手段となる防災行政無線の高機能化及び更新を図り、災害対応力の高い安全で安心できるまちづくりを推進します。

(交流の輪を広げ平和を希求するまちづくり)

 ブラジル・サンビセンテ市との姉妹友好都市提携45周年を迎えることから、両市を相互に訪問し、今後一層の相互理解と友好な親善交流を築きあげていきます。

(人権が尊重され、誰もが心豊かに安心して暮らせるまちづくり)

 子どもへの暴力防止に向けた問題解決能力を高めるため、デートDVや将来のDV防止等につなげる思春期の子どもたちの「人間関係づくりを考える」プログラムを実施します。

「互いの幸せを地域と福祉で支え合い誰もが輝くまち NAHA」

(地域で暮らし地域で支えるまちづくり)

 地域で悩みを抱える方が孤立しないよう、自治会等が訪問活動を行う「地域見守り隊」の結成促進及び充実を図り、住み慣れた地域で誰もが安心して生活できる地域づくりを推進します。
 高齢者が生きがいをもって社会に参画し、安心して暮らすことができるよう「第9次なは高齢者プラン」を策定し、様々な高齢者保健福祉施策を推進していきます。
 市内18カ所にある地域包括支援センターをとおして、高齢者が住み慣れた地域で自立した日常生活を継続して暮らせるよう支援を行います。また、地域の各種資源を有機的に連携させた支え合いの仕組みづくりを進めます。
 障がいのある方に対して、各種障害福祉サービスによる日常生活等の支援を実施するとともに、自立、社会参加の促進を図ります。
 深刻な子どもの貧困に対応するために、庁内に26名の貧困対策支援員を配置しており、また実情に応じて子どもの居場所を設置して、貧困状態または将来的に貧困に陥る可能性がある児童の自立に向けた支援を実施します。

(すべての人が健康で生き生きと暮らせるまちづくり)

 これまで特定健診や保健指導を受ける機会がなかった国民健康保険加入者以外の20歳から39歳までの市民に対しても、生活習慣病予防に向けた健診を実施します。
 妊婦健診や予防接種、お子さんの成長記録などの管理ができる親子健康手帳アプリの活用を勧めると同時に、予防接種時期や子育てなどに役立つ情報を広く提供し、安心して出産・子育てができるようサポートします。
 若年妊産婦が家庭や社会から孤立することなく、安心して妊娠・出産・子育てができる居場所を確保するとともに、復学・就学、就労などの自立に向けた支援を行います。

(身近な地域で良質かつ適切な医療が受けられるまちづくり)

 地域医療を守る急性期病院としての役割を維持するだけでなく、機能強化により、本市の医療水準のさらなる向上を図るため、老朽化した那覇市立病院の建替えを引き続き推進します。

「次世代の未来を拓き、豊かな学びと文化が薫る誇りあるまち NAHA」

(子育てが楽しくなるまちづくり)

 経済的な理由で学校外教育を受けることができない子どもたちに対しては、対象世帯を拡充した、学習塾等で利用できるクーポンの提供を継続して行い、学びの格差解消に向けて取り組みます。
 保護者が就労等で日中家を留守にする小学生の受け入れを行っている放課後児童クラブの取組を促進するとともに、待機児童の解消を目指し、保護者が安心して就労できる環境を整えます。
 放課後に児童クラブを利用していない児童を対象に、児童館を活用した子どもの居場所を提供するモデル事業を実施します。
 認可保育所等の1歳クラスについては、ゆとりをもって安全に保育が可能となるよう国の基準以上の保育士配置を推奨し、そのために必要な支援を実施します。
 認可外保育施設については、入所児童及び保育従事者等の健康管理の向上や、乳幼児の睡眠中の安全対策に対して、引き続き支援を行い保育の質を高めます。
 就学前の子どもとその保護者を対象に、育児相談講習などを行う地域子育て支援拠点を市内17ヶ所に設置しており、子育ての負担緩和を図り、安心して子育てができる環境を整備します。
 就学前教育保育施設の保育従事者に対し、専門講師による研修を実施し、保育の質の向上を図ります。
 子どもと家庭に関する悩みや不安を抱える方に対して、窓口相談や訪問等により世帯の実情を把握し、継続的な支援を行います。また、関係機関と連携し育児支援等の子育て支援事業を通じて、ヤングケアラーへの対応や児童虐待の未然防止及び早期発見、早期対応に取り組みます。
 認可園、認定こども園において、支援を要する園児に対し、特別支援教育を推進します。
 認可保育所、認定こども園、家庭的保育事業所、小規模保育事業所及び事業所内保育事業所において、入所希望の医療的ケア児の受入れを可能とするため、看護師の配置体制等の整備を行います。
 公立小中学校に在籍する児童生徒の保護者で、学用品費や修学旅行費等の支援が必要な方に対する就学援助について、費目追加や単価引き上げの拡充を図ります。
 物価高騰により影響を受ける学校給食費等については、保護者の負担が増すことがないよう食材費の高騰分を公費負担とします。

(自らの力で未来を拓く子ども達を応援するまちづくり)

 児童生徒の運動部活動及び文化的活動について、九州大会以上の県外大会へ派遣される場合の支援を充実し、引き続き補助します。
 小中学校において、むし歯予防に効果的であるフッ化物洗口を実施し、児童生徒の発達段階に応じたむし歯予防対策を推進します。
 教職員のICT活用指導力の向上のため、学校からの問い合わせに対応する「GIGAスクール運営支援センター」(コールセンター)を引き続き実施していきます。また、タブレット端末の家庭への持ち帰りを実施し、家庭学習の充実に向けて学習環境の拡充を図ります。
 教職員の労働安全衛生環境を確保するとともに、教職員が教育活動に専念できるよう産業医の配置を拡充し、適切な職場環境づくりに取り組みます。
 学校施設については、松川小学校、古蔵小学校、若狭小学校及び松島中学校の屋内運動場等の改築工事を進め安全安心な教育環境を確保します。また、施設の長寿命化対策とあわせ内部改修に取り組み、ICT等の教育環境の変化に対応できる施設整備を進めていきます。

(生涯学習を推進し、地域の教育力を向上させるまちづくり)

 奥武山野球場施設等については、照明設備及びスコアボードのフルLED化を実施し、省エネによる環境負荷の低減を推進するとともに、スポーツ環境の充実とイベント開催会場としての付加価値を高めていきます。
 漫湖公園市民庭球場については、人工芝コート等のリニューアルを行い、スポーツコンベンション誘致施設としての魅力・利便性の向上を図るとともに、生涯スポーツ活動拠点としての活性化を推進します。
 部活動以外のスポーツ活動において、市・県を代表して県外に派遣される児童生徒に対しては、支援を充実し、広い視野を持つ人材育成及び競技力の向上に取り組みます。
 地域住民の参画を得て、放課後等に多様な体験・交流活動の機会を提供する放課後子ども教室を引き続き実施します。

(郷土の歴史、伝統文化・芸能にふれあい、新たな文化を創造するまちづくり)

 文化の拠点である那覇文化芸術劇場なはーとにおいては、市民が多彩な文化芸術に触れる機会や、文化芸術に関わる方々との交流等ができる事業を効果的に実施します。
 民俗芸能を披露する地域文化芸能公演を実施し、本市の指定無形民俗文化財等を文化資産として普及・継承・発展させていきます。

関連情報

お問い合わせ

企画財務部 企画調整課 企画調整1グループ

〒900-8585 沖縄県那覇市泉崎1丁目1番1号 市庁舎6階

電話:098-862-9937

ファクス:098-862-4263