エムポックス

更新日:2023年12月27日

エムポックスとは

 エムポックスは、エムポックスウイルスにより感染する病気です。1970年にヒトでの感染が発見されて以来、中央アフリカから西アフリカにかけて流行していましたが、2022年5月以降欧米を中心に世界各国で報告が相次いでいます。沖縄県でも本人に海外渡航歴がなく、海外渡航歴のある者との接触歴が確認できない感染事例が報告されています。こうした状況をふまえ、市民のみなさまにエムポックスにかかる情報を掲載します。

エムポックスの臨床像

 エムポックスの潜伏期間は7-14日(最大5-21日)とされています。ウイルスに感染すると、潜伏期間をへて、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛、水疱(すいほう)や潰瘍、発疹等の症状が出現し、発症から2-4週間で治癒するとされています。発疹は典型的には顔面から始まり、体幹部へと広がるとされています。しかし、2022年5月以降の欧米を中心とした流行では、以下のような、従来の報告とは異なる臨床徴候が指摘されています
・発熱やリンパ節腫脹などの前駆症状が見られない場合があること
・病変が局所(会陰部、肛門周囲や口腔など)に集中しており、全身性の発疹が見られない場合があること
・異なる段階の皮疹が同時に見られる場合があること

エムポックスでみられる皮疹(UK HSA. 2022)

エムポックスの感染経路および予防策

 主に感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液に触れた場合(性的接触を含む)、患者と近くで対面し、長時間の飛まつにさらされた場合、患者が使用した寝具等に触れた場合等により感染します。特に、エムポックスが発生している国や地域へ旅行される方は、げっ歯類やサル・ウサギなどの動物との接触や、皮疹や発熱などの症状を呈するなど感染が疑われる人の飛沫・体液等を避け、皮膚や粘膜同士が直接接触するような接触(性的接触を含む)を避ける、手指衛生を行うなど、感染予防対策を心がけ、帰宅後3週間程度は健康状態(特に、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛、発疹などの症状を認めないか)に注意しましょう。

エムポックスを疑う症状が現れた方へ

 エムポックスを疑う症状を認めた場合には、人や動物との接触をできる限り控え、最寄りの医療機関へご相談下さい。また、医療機関を受診する際には、マスクの着用や発疹がある場合には発疹部位をガーゼなどでおおう等の対策をした上で受診してください。また、受診の際には、周囲の方へ感染を拡げないよう公共交通機関の利用を避けて頂きますようお願いします。

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お問い合わせ

健康部 保健総務課 感染症グループ

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