C型肝炎

更新日:2023年7月7日

C型肝炎とは

 C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)の感染によって起こる肝臓の病気です。

 HCVは血液を介して感染し、2~14週間の潜伏期間を経て急性肝炎を起こすことがあります。急性C型肝炎では全身倦怠感、食欲不振、悪心、嘔吐、褐色尿、黄疸などが出現することがありますが、多くは感染しても自覚症状がない、不顕性感染です。その後60~80%の人ではウイルスが自然に排除されることなく、持続感染者(キャリア)となり、慢性肝炎、肝硬変、肝がんと進行する場合があります。慢性C型肝炎の段階では、ほとんどの場合、自覚症状がありません。あっても、何となく体がだるいとか、疲れやすいとか、食欲がわかないといった症状など、ほかの病気でみられる症状であることも多くあります。また、自覚症状がないまま肝硬変に進行した患者さん、肝がんができても症状がでない患者さんもたくさんいらっしゃいます。

 現在日本では約100万人程度のHCV感染者がいると考えられていますが、その中には感染がわかっていない人やわかっていても通院されていない人が多いのが現状です。慢性肝炎、肝硬変、肝がん患者の約60%がHCV感染者であり、抗ウイルス療法が進歩した現在においても、未だに多くの方が肝がんで命を落としています。血液検査を受けて初めてC型肝炎にかかっていることが判明することや、すでに肝硬変になってしまってからわかることも多々ありますから、健康診断などの機会に少なくとも一回は肝炎ウイルス検査をすることが重要です。

慢性C型肝炎の治療について

 近年C型肝炎ウイルスに直接作用する抗ウイルス薬(直接作用型抗ウイルス薬)が登場し、多くの方でHCVの排除が可能となっています。しかしHCVを排除できない一部の患者さんでは、肝炎の進行を抑制する肝庇護療法がおこなわれる場合があります。

C型肝炎の予防について

 C型肝炎に対するワクチンはありません。そのため、HCVに感染している人の血液に曝露しないことが予防となります。具体的には注射器や注射針は共用しない、他人の血液に触れる時には手袋を着用する、入れ墨やピアスをするときには清潔な器具であることを確かめる、特定のパートナー以外との性行為時にはコンドームを使用するようにしましょう。

感染したかもと不安な方へ

 感染の心配があるときは、検査を受けて、感染しているかどうかを知ることが大切です。保健所では肝硬変や肝がんへ進行するおそれのある、C型肝炎ウイルスへの感染を早期に発見し、治療につなげるために、肝炎ウイルス検査を実施しています。(検査の結果、C型肝炎ウイルス感染が疑われる場合には医療機関へ紹介します)。
https://www.city.naha.okinawa.jp/nahahokenjyo/kansensyou/hiv/hivkensa.html

 

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