更新日:2025年8月15日
デングウイルスを持っている蚊に刺されることによって感染する疾患です。
日本では、海外からの輸入症例がほとんどです。
デング熱は急激な発熱で発症し、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔気・嘔吐などの症状が見られます。
通常、発症後2~7日で解熱し、発疹は解熱時期に 出現します。デング熱患者の一部は、まれに重症化してデング出血熱やデングショック症候群を発症することがあり、早期に適切な治療が行われなければ死に至ることがあります。
屋外の蚊が多くいる場所で活動する場合は、でぎるだけ肌を露出せず、虫よけ剤を使用するなど、蚊にさされないよう注意してください。
また、急な発熱や頭痛等の症状が出て、蚊に刺された可能性がある場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
デング熱とは
どのような病気なの?
デングウイルスが感染しておこる急性の熱性感染症で、発熱、頭痛、筋肉痛や皮膚の発疹などが主な症状です。
どのように感染するの?
ウイルスに感染した患者を蚊が吸血すると、蚊の体内でウイルスが増殖し、その蚊が他者を吸血することでウイルスが感染します(蚊媒介性)。ヒトからヒトに直接感染するような病気ではありません。また、感染しても発症しないことも多くみられます。
どのように治療するの?
デングウイルスに対する特有の薬はありませんので、対症療法となります。
どのように予防するの?
海外の流行地にでかける際は、蚊に刺されないように注意しましょう。長袖、長ズボンの着用が推奨されます。また蚊の忌避剤なども現地では利用されています。
蚊へ使用する「殺虫剤」を人に使う「虫よけスプレー」と誤解して使用しないようご注意ください。
どの地域で流行しているの?
熱帯や亜熱帯の全域で流行しており、東南アジア、南アジア、中南米で患者の報告が多く、その他、アフリカ、オーストラリア、南太平洋の島でも発生があります。最も日本に近い流行地は台湾です。
リスクのある同行者、同居者の方へ
毎日の体温測定と発疹などの症状のチェックをお願いします。
また蚊に刺されないようにしてください。
体温自己チェック記録の入力フォーム(外部サイト)
海外へ渡航される方へ
デング熱の発生地域へ渡航する場合は、長袖・長ズボンを着用したり、蚊の忌避剤(虫よけスプレー等)を使用したりして、蚊に刺されないように注意してください。
また、海外からの帰国者は、体調に異常がある場合は、到着した空港等の検疫ブースで検疫官に申し出てください。帰国後に症状が認められた場合は、医療機関を受診し、海外への渡航歴を告げてください。
厚生労働省_海外へ渡航される皆様へ
【リーフレット】「デング熱」にご注意ください(外部サイト)
【リーフレット】キケンな蚊、どうする蚊?(外部サイト)
医療機関の方へ
デング熱疑いの可能性がある方を診察した場合は、医療機関の所在地を管轄する保健所へご相談ください。
患者様の状況を確認したうえで、公衆衛生上、検査が必要と判断された場合に保健所において行政検査を行います。
行政検査に必要な検体:生化学5ml・CBC2ml
行政検査に必要な書類:検査票(ダウンロード可能)
2019年那覇市内感染が疑われたデング出血熱について
2019年9月に那覇市内感染が疑われるデング熱患者発生が確認されました。
詳細は報告書をご参照ください。
2019年那覇市内感染が疑われたデング出血熱対応経過報告書(那覇市保健所)
関連リンク
1) 厚生労働省 「デング熱に関するQ&A(外部サイト)」
2) 国立健康危機管理研究機構「デング熱(外部サイト)」
3) 厚生労働省検疫所「デング熱(Dengue Fever)(外部サイト)」
4) 国立感染症研究所「虫除け剤の安全な使用法(外部サイト)」