更新日:2024年1月15日
水痘
水痘帯状疱疹ウイルスによって起こる急性の伝染性疾患であり、水ぼうそうとも言われています。季節的には毎年12-7月に多く、8-11月には減少しており、罹患年齢はほとんどが9歳以下とされています。
どのように感染するの?
患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛沫・空気感染、水疱などの排出物に接触することによる接触感染があります。発しん出現の1日から2日前からすべての水疱が痂皮(かさぶた)化するまで感染性があります。
どのような症状が出るの?
発疹、発熱、全身倦怠感などが主な症状です。
- 成人では発疹出現前1~2日前に発熱と全身倦怠感を伴うことがあります。子どもの罹患より重症になることが多いです。
- 通常、子どもでは発疹が初発症状です。
- 発疹は全身性で掻痒を伴い、紅斑、丘疹を経て短時間で水疱となり、痂皮(かさぶた)化します。
- 妊婦が水痘を発症すると、妊婦自身や胎児・新生児が重症化する可能性があります。
どのように予防するの?
予防接種が有効とされています。
水痘の感染歴や予防接種歴を確認しましょう。
- 水痘ワクチンの定期接種は、生後12月から生後36月に至るまでの間の子ども(1歳の誕生日の前日から3歳の誕生日の前日までの子ども)を対象としています。
- 水痘に感染した人と接触した場合、72時間以内にワクチンを接種すれば、発症を予防できる可能性があります。
- 帯状疱疹は、水痘と同じウイルスが原因です。免疫低下や加齢に伴い、ウイルスが再び活性化することによって水疱が帯状に出現します。水疱に水痘の免疫を持たない人が接触すると、感染することがあります。周囲への感染を防ぐためには、症状がある皮膚部分をおおい、さわったりひっかいたりすることをさけ、しっかり手を洗いましょう。
- 最近では、水痘ワクチンの効果・効能に50歳以上の者に対する帯状疱疹予防が追加されています。
どのように治療するの?
対症療法になります。症状が現れた場合は、早めに医療機関で診察を受けてください。
参考文献
・国立感染症研究所「水痘とは」(外部サイト)
・国立感染研究所「成人水痘-妊婦の水痘などを中心に」(外部サイト)
・厚生労働省「水痘」(外部サイト)
・厚生労働省「14水痘(入院例に限る)」(外部サイト)
・東京都感染症マニュアル2018
・東京都感染症情報センター「帯状疱疹」(外部サイト)