更新日:2019年3月18日
寄生虫アニサキスによる食中毒の予防
【写真】アニサキス幼虫
出典:厚生労働省ホームページ
アニサキスによる食中毒を予防しましょう
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000042953.html(外部サイト)
那覇市保健所管内にて平成25年4月から平成27年4月の間に3件のアニサキス症による食中毒が発生しています。
近年ではサバ、サケ、アジ、イカ、サンマ等以外のさまざまな魚種についても、アニサキスの寄生が確認されています。最近では流通技術の発達により、県外からの新鮮な(冷凍されていない)魚が市内でも多く見られるようになりましたので、アニサキスによる食中毒に注意が必要です。
(参考web:東京都市場衛生検査所 魚種別アニサキス寄生状況調査(外部サイト))
アニサキスについて
1.寄生虫アニサキス食中毒の特徴
アニサキスとは、寄生虫の一種でその幼虫がサバ、サケ、アジ、イカ、サンマ等に寄生します。魚介類の内臓に寄生するアニサキス幼虫は鮮度が落ちると内臓から筋肉部に移動することが知られています。アニサキスが寄生している魚介類を生または加熱が不十分な状態で食べると、食中毒「アニサキス症」が起こります。
【症状】喫食して2~8時間後に、激しい腹痛、嘔吐等(胃アニサキス症)
【アニサキスの生活環】
アニサキス類の成虫は、クジラ等の海産哺乳類の胃に寄生しています。成虫となったアニサキスが卵を産むと、海産哺乳類のふん便とともに海中に放出されます。この卵がオキアミ等の甲殻類に食べられると、体内で幼虫へと発育します。この幼虫が寄生した甲殻類が多くの種類の魚やイカに食べられると、その魚やイカの体内で寄生を続けます。アニサキス幼虫を除去できずに魚介類を生で食べると、腹痛等の症状を呈することがあります。
2.寄生虫アニサキス食中毒の予防法は?
アニサキス虫体を死滅させるか、
完全に除去することが食中毒予防のポイントです
- アニサキスは加熱処理で死滅します
- アニサキスは、冷凍処理(-20℃以下、24時間以上)で死滅します
- 魚類の場合、魚の鮮度が落ちると内蔵から筋肉にアニサキス虫体が移行するため、調理の際は早めに内臓を除去しましょう
- 魚介類を調理する際は明るいところで行い、アニサキス虫体が付いていないかよく確認しましょう
- 生食用魚介類の提供にあたっては、一度冷凍されたものを使用するか、調理工程において寄生虫を完全に取り除きましょう
3.飲食店関係の皆様へ
アニサキス虫体は、通常の料理で用いる程度のワサビ、醤油、お酢等では死滅しません。生食用魚介類の提供の際は、上記の食中毒予防方法を参考に食中毒予防に努めてください。