更新日:2025年6月6日
1.市内の百日咳 年間報告数が、過去最多を過去最速で更新しています
百日咳にかかったら、0歳児と接触しないようにしましょう
2 百日咳 とは、
百日咳は、百日咳菌によって起こる急性の気道感染症で、名前のとおり激しい咳をともなう病気です。1歳以下の乳児、特に生後6か月以下の子どもでは亡くなってしまうこともあります。
潜伏期は通常5~10日(最大3週間程度)であり、かぜ様症状で始まるが、次第に咳が著しくなり、百日咳特有の咳が出始めます。
特有の咳(顔を真っ赤にしてコンコンと激しく咳込み、最後にヒューと音を立てて息を吸う)が特徴で、連続性・発作性の咳が長期に続きます。夜間眠れないほどの咳がみられることや咳とともに嘔吐することもあります。発熱することは少ないです。乳児(特に新生児や乳児早期)では重症になり、肺炎、脳症を合併し、まれに致死的となることがあります。
ワクチン既接種の小児や成人では典型的な症状がみられず、持続する咳が所見としてみられることも多いです
3 感染予防対策
- 手洗い、換気、咳エチケット等の基本的な感染対策をしましょう。
- 咳が出ているときには、マスクを着用しましょう。
- ワクチンの接種歴を親子健康手帳等で確認しておきましょう。
- 予防には定期接種の5種(4種)混合ワクチンで予防する効果が期待できます。
・百日咳にかかるリスクを、ワクチン接種により、80~85%程度減らすことができると報告されています。
・5種混合ワクチンを用いる場合、ワクチン接種回数は生後2カ月~7カ月に3回、初回接種終了後6ヵ月以上の間隔をおいて1回接種します。
・4種混合ワクチンを用いる場合、ワクチン接種回数は生後2カ月~12カ月に3回、初回接種終了後6ヵ月以上の間隔をおいて1回接種します。
那覇市では、令和6年度の5種(4種)混合ワクチン接種対象の0~1歳児は、約80%の接種率(令和6年12月末時点暫定値)でした。令和5年度の4種混合ワクチンの接種率が98.84%でしたので、まだ接種していない方は早めの接種をご検討ください。
4 かかってしまったら
- 感染を広げないために、保育園や学校を休むようにしましょう。(※1)
- 発症した場合には抗菌薬により治療されます。多くの場合では、適切な抗菌薬による治療によって排菌は抑えられますが、咳だけは長期間続くことがあります。
- マスクを着用し、咳やくしゃみをする時は「咳エチケット」(※2)を守りましょう。0歳児と接触しないようにしましょう。
- 基礎疾患のある方や重症化の予兆(意識状態がおかしい、呼吸が速い・苦しい、症状が長引き悪化している)が出た場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
※1 学校保健安全法施行規則では、百日咳に罹患した場合、「特有な咳が消失していること又は5日間の適正な抗菌薬による治療が終了するまで」は出席停止です。
※2 「咳エチケット」とは、咳やくしゃみが出ているときはできるだけ不織布製マスクを着用し、とっさの咳やくしゃみの際にマスクがない場合は、ティッシュや腕の内側などで口と鼻を覆い、顔を他の人に向けないこと等です。
5 感染症発生動向調査における発生届の基準
百日咳は定点把握でしたが、平成30年から全数把握となっており、発生届の基準に沿って、届出が必要になります。