更新日:2025年10月7日
10月は「臓器移植普及推進月間」です。
臓器移植とは、臓器の機能が低下し、移植でしか治らない人に、臓器を移植し、健康を回復しようとする医療で、臓器提供者はもとより、広く社会の理解と支援があって成り立つ医療です。
わたしたち一人ひとりが、臓器提供について考え、家族と話し合い、意思表示をすることが大切です。マイナンバーカードや運転免許証、インターネット、意思表示カードで意思表示することができます。
この機会に、臓器移植や意思表示について考えてみませんか。
那覇市立病院新病院棟がグリーンにライトアップします!
毎年10月は「臓器移植普及推進月間」として、臓器移植に関する正しい知識や、意思表示の重要性について広く社会に呼びかける期間です。厚生労働省をはじめ、全国の医療機関や自治体で啓発イベントが行われています。
臓器移植の普及を象徴する色は“グリーン”。これは「いのち」「希望」「再生」を表し、臓器移植の希望をつなぐ色として、全国各地で建物やモニュメントがグリーンにライトアップされます。
【新病院棟での初ライトアップ実施】
那覇市立病院では2021年より、ドナー(臓器提供者)への感謝を伝えるため、毎年この期間にグリーンライトアップを実施しており、今年で4回目となります。今年は新病院への移転後初の開催となり、建物全体をやわらかな緑の光で照らし、地域住民の目に留まるデザインになっています。
那覇市立病院は、臓器提供施設連携体制構築事業の拠点病院として、沖縄県内の複数の医療機関と連携しながら、臓器提供体制の整備や人材育成に取り組んでいます。地域全体で支える移植医療の体制づくりを進めています。
【命をつなぐために、私たちにできること】
臓器提供は、人生の最期にできる「いのちの贈りもの」です。しかし、日本では臓器移植を待つ多くの患者がいる一方、ドナー数は海外と比べて極端に少ない状況です。社会全体で支える必要がある医療だからこそ、一人ひとりの意思表示がとても大切です。
「今こそ考えてみませんか?」
臓器提供に関する意思は、健康保険証や運転免許証の裏面に記入することができます。また、ご家族との話し合いを通じて意思を伝えておくことも大切です。ライトアップが、そのきっかけになることを願っています。
那覇市立病院新病院棟グリーンライトアップの様子
臓器移植を知るシンポジウム2025
「臓器移植を知るシンポジウム2025」が開催されます。
日時:令和7年10月25日(土曜)午後2時~午後4時
場所:沖縄県立図書館3階ホール
主催:沖縄県/(公財)沖縄県保健医療福祉事業団/臓器移植普及推進シンポジウム実行委員会
シンポジウムについてのお問い合わせ:098-879-6311【(公財)沖縄県保健医療福祉事業団】
沖縄県の移植医療の現状
県内でも死後の腎臓・角膜提供による献腎移植・角膜移植が行われています。沖縄県初の献腎移植から2020年末までの34年間に献腎提供者は81人、献腎移植を受けた方は149人でした。2019年末に県内では4,566人の方が人工透析治療を受けています。
現在、238人の方が献腎移植を希望し、日本臓器移植ネットワークに登録しています。(2019年末データ)1人の献腎提供で2人の腎不全患者が人工透析から解放されますが、献腎提供者は毎年数人と少なく、実際に献腎移植を受けられた方は平均して年に約5人。移植を受けられた方も平均で約14年間透析を続けながら待たねばなりませんでした。238人の希望を叶えるにははるかに及ばないのが沖縄の現状です。
関連リンク
〈公益財団法人〉日本臓器移植ネットワーク(外部サイト)
〈公益財団法人〉沖縄県保健医療福祉事業団(外部サイト)
〈公益財団法人〉日本アイバンク協会(外部サイト)


