「義務教育費国庫負担拡充」及び教育条件整備のための意見書

更新日:2019年3月18日

議決結果

 
「義務教育費国庫負担拡充」及び教育条件整備のための意見書
 
 今日の教育の抱えている課題を解決するためには、地域の子どもの状況を踏まえ、多様な教育活動が推進できるよう、当事者である学校や教育委員会が、主体的に運営できる仕組みに改善することが喫緊の課題である。
 そのためには財政的な保障が必要であり、それは国としての責務である。
 しかし、教育的論議と国、地方の教育の役割等についての検討も十分なされないまま大幅な見直しがされ、義務教育費国庫負担制度を堅持するとしつつも、平成18年度から国の負担割合を2分の1から3分の1へと大きく削減したばかりか、現在においても、義務教育費国庫負担金全額の一般財源化を推し進めようとする動きさえある。
 財源確保としての国から地方への一括交付金、教育一括交付金等の問題も十分議論されておらず、解決もしていない。
 仮に義務教育費国庫負担制度が廃止されれば、自主財源の厳しい地方公共団体は、義務教育に十分な予算を確保することができなくなり、地方公共団体間での教育条件に大きな格差が生じることとなる。特に多くの離島僻地校を抱える本県は、非常に深刻な状況に置かれることが充分予想される。
 子どもたちの教育条件に、地域による格差を生じさせてはならない。少なくとも憲法に保障された義務教育においては、全国均一の教育条件を国の責任で保障すべきである。
 「教育は未来への先行投資」であり、子どもたちへ最善の教育環境を与える必要がある。そのためにも「30人以下学級」の実現は急がれる課題といえる。
 よって、那覇市議会は、「義務教育費国庫負担拡充」及び教育条件整備することを強く求め以下要請する。
 

1 教育の機会均等とその水準の維持向上を図るため、その根幹となる義務教育費国庫負担制度を堅持し、早急に国の負担を2分の1以上に拡充すること
2 次期教職員定数改善計画を速やかに実施するとともに、学校現場に必要な教職員を確保し、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の専門職も拡充すること
3 意欲と情熱を持って教育に取り組む優れた教員を確保するため、人材確保法を堅持し、勤務実態を踏まえた教員の処遇改善に努めること
4 教育関係予算を増額し、充実させること
 
 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
 
平成28年(2016年)10月7日
那覇市議会
あて先
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、文部科学大臣、沖縄及び北方対策担当大臣
 

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