更新日:2023年12月22日
市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)について
近年、特に市販薬における「オーバードーズ」が深刻な社会問題になっており、注意が必要です
市販薬のオーバードーズ(過剰投与)
「オーバードーズ(overdose)」とは、1回あたりの薬の使用量(dose)が過剰(over)であること、または薬物の過剰摂取に至る行為のことをいいます。
医薬品は、安全に効能効果を発揮するために、適切な用法や用量が定められています。市販薬の中には、用法・用量を守らずに過剰摂取(オーバードーズ)すると、健康被害を生じたり、その成分に対する依存症になってやめられなくなる場合があります。
オーバードーズをめぐる背景
「オーバードーズ」は、10代の若年層を中心に拡大しており、高校生を対象としたある調査では、過去1年以内に市販薬を乱用した経験のある人の割合が60人に1人という結果が得られました。
その背景には、いじめや虐待、親との関係の悪化、学校内における孤立といった、家庭や学校等で感じている「孤独感やストレス」があり、気分を変えるための手段の1つとして、「オーバードーズ」に走る傾向があるようです。
市販薬の過剰摂取により、眠気や疲労感がなくなったり、ふわっとした気分になったりすることがありますが、これらの効果は一時的なものであり、効果が切れると、逆に不快な気分になることから、先の乱用時と同じような効果を期待して、市販薬の過剰摂取を繰り返してしまいます。過剰摂取により亡くなってしまう事例も発生しています。
一人で抱え込まずご相談ください
薬局やドラッグストアでは、市販薬を販売する際に、薬剤師や登録販売者が症状などを確認するとともに、薬の注意事項についての情報提供を行っています。
薬剤師や登録販売者の説明をよく聞き、また添付文書(医薬品の効能や効果、副作用等注意すべき点をまとめたもの)をよく読んで、正しく医薬品を使いましょう。
また、那覇市では、こころの健康相談窓口を設置しています。さまざまな悩みを抱えている方は、一人で悩まずにご相談ください。
・那覇市保健所の「こころの健康」に関する相談について
薬局、店舗販売業の開設者のみなさまへ
令和5年12月19日付で、厚生労働省より以下の通知が発出されております。一般用医薬品の適正販売及び適正使用について、引き続きご留意ください。
・一般用医薬品の適正販売及び適正使用について(令和5年12月19日付通知)(PDF:112KB)
・一般用医薬品の濫用防止に関するポスターについて(PDF:3,294KB)