更新日:2019年3月18日
住宅の省エネについて
1.改正省エネ基準について(改正前との違い・基準の概要)
昭和55年に制定された「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(以下「省エネ法」という。)に基づき、住宅や建築物の省エネ対策の基準として、昭和55年に「省エネルギー基準」(以下、「省エネ基準」)がつくられました。
その後「省エネ基準」は、平成4年の改正で「新省エネ基準」となり、平成11年の改正で外皮性能(壁や窓の断熱性能)を指標とした「次世代省エネ基準」となりました。さらに、平成25年に4度目の改正がなされ「改正省エネ基準」となりました。
この改正では「次世代省エネ基準」の指標に加え、建物全体の一次エネルギー消費量(設備機器を含めた住まい全体の省エネ性能を評価する指標)で性能を評価するという新たな基準が加わりました。
ここでいう「一次エネルギー」とは化石燃料などの自然から得られるエネルギーのことで、「二次エネルギー」は電気、ガスなど、「一次エネルギー」を変換して得られるエネルギーのことです。
他にも、地域区分が細分化されたことや、断熱基準の見直し、太陽光発電で発電して得たエネルギーやエコキュートなどの省エネ性能も算定することも可能となったことが特徴です。
住宅に関しては平成25年10月1日から施行されました。
2.那覇市の環境対策について
那覇市では平成22年3月に「那覇市地球温暖化対策アクションプラン」を策定しており、温室効果ガスの削減目標を設定して地球温暖化対策に取り組んでいます。平成12年度(2000年度)を基準として2030年に30%、2050年には60%の削減目標を掲げています。また、目標達成のための取り組みの一環として省エネ住宅の普及を図っています。
3.省エネ住宅にするポイント
○ 気密性、断熱性を良くする
建物に隙間があると、そこから室内の空気が逃げてしまいます。また断熱性が悪いと壁や天井から熱の移動がおこり、これもエネルギーを無駄にしていることになります。気密性、断熱性を良くすることで冷暖房のエネルギー消費を抑えることにつながります。具体的な方法としては、気密性の高いサッシにすること、断熱性の高い複層ガラスや二重サッシにすることなどがあります。
○ 省エネ機器、家電を利用する
住宅の設備機器や家電製品はエネルギー消費の多くを占めていることから、それらの性能が住宅の省エネ化に大きく関係しています。日頃からよく利用する照明、テレビや冷蔵庫などは、特に省エネ効果の高い製品を選んで購入することをお勧めします。家電製品の省エネ効果の目安として家電量販店などでは「省エネラベル」で従来の製品から見てどれだけの省エネ効果が期待できるかを分かりやすく表示しています。
○ その他の方法
他にも住宅用太陽光発電、太陽熱利用システムの導入や、自然の風を取り入れたり、日光を遮ることなど、自然エネルギーを活用し、エネルギー消費量を抑える方法もあります。また、建物の工夫として、日光を遮りつつ風を取り入れられるよう奥の深いひさしや、ハナブロックなどを取り入れることなどが有効な手段です。また敷地の風上に芝生や植栽を配置することも涼しい風を取り入れるひとつの方法になります。
沖縄では鉄筋コンクリート造が多くみられますが、コンクリートは熱をためやすい特徴があります。コンクリートの蓄熱を防ぎ、建物を涼しく保つためには屋上緑化、壁面緑化なども有効な方法です。
4.低炭素建築物新築等計画認定制度
低炭素建築物とは二酸化炭素の排出量を抑制する措置がとられ、所管行政庁より認定を受けた建築物のことです。一次エネルギー消費量を省エネルギー基準よりもさらに10%以上削減できる省エネ性能を持っていることや、節水対策、ヒートアイランド対策などいくつかの項目に該当することが条件になります。低炭素建築物の認定を受けることで税制上の優遇措置や、容積率の緩和などができます。
また、沖縄県では「沖縄県福祉のまちづくり条例(平成18年)」の中で、建築物等の整備基準を定めており、本市でもその基準の適応を受けることとして、バリアフリーに対応した施設等の整備を行なっています。
認定制度に関する問い合わせ先
那覇市 建築指導課
098-951-3244
低炭素建築物新築等計画認定制度について(建築指導課)