更新日:2019年3月18日
ユニバーサルデザインについて
1.ユニバーサルデザインとは
ユニバーサルデザイン(Universal Design)とは「年齢、性別、能力、国籍、障碍の有無に関係なくすべての人に使いやすい施設や製品、情報などの設計(デザイン)」とされています。
よく知られているものだとシャンプーについているギザギザや、自動ドアなどがあり、観光地などで他言語表記されている案内板などもユニバーサルデザインといえます。
2.バリアフリーとの違い
バリアフリーとは「今ある障壁(バリア)を無くして(フリー)体の不自由な方や、高齢者の方にも使いやすいようにしよう」という考えのものです。バリアフリーが「特定の人々に」という考え方に対して、ユニバーサルデザインは特定の人だけでなく「すべての人に」というところで違いがあります。しかし、これはバリアフリーが劣っているとか、古い考え方ということではありません。ユニバーサルデザインの考え方の中にバリアフリーも含まれていると考えましょう。
3.ユニバーサルデザインの7つの原則
ユニバーサルデザインには7つの原則というものがあります。
- どんな人でも公平に使えること(公平な利用)
- 使う上での柔軟性があること(利用における柔軟性)
- 使い方が簡単で自明であること(単純で直感的な利用)
- 必要な情報がすぐに分かること(認知できる情報)
- うっかりミスを許容できること(失敗に対する寛大さ)
- 身体への過度な負担を必要としないこと(少ない身体的な努力)
- アクセスや利用のための十分な大きさと空間が確保されていること
(接近や利用のためのサイズと空間)
4.ユニバーサルデザイン住宅
住宅等で取り入れられるユニバーサルデザインには以下のようなものなどがあります。
- 玄関、廊下、トイレなどは十分な広さを確保する
- 扉は引き戸にする
- 室内の移動、または玄関と外の段差を無くす
- 照明等のスイッチの高さを低めにする
- スイッチをワイドタイプにする
- センサーの照明にする
- 足元を照らす照明を設置する
- 階段、廊下、お風呂場やトイレに手摺をつける
- 手摺の代わりになるような棚などを置く
- ホームエレベーターを設置する
今は必要なくても将来必要になった時、事故などで一時的に体が不自由になったときなども想定して住宅の設計をしておくことも大切です。
5.福祉のまちづくり条例について
福祉のまちづくりとは「高齢者、障がい者等をはじめすべての人が、個人として尊重され、安全かつ快適に施設等を利用することができ、自らの意志で等しく参加及び活動することのできるまちづくり(「那覇市福祉のまちづくり条例」より抜粋)」のことです。この条例に基づいて、本市ではバリアフリーに関する情報発信や啓発活動を行なっています。
なお、平成21年1月1日より条例改正により、建築物等の「整備基準」や事前協議等の手続きは、県内他市町村同様、沖縄県福祉のまちづくり条例の適応を受けることになりました。
沖縄県福祉のまちづくり条例について(建築指導課)
6.心のユニバーサルデザイン
最後に心のユニバーサルデザインについて紹介します。これは「他人への気遣いや思いやりの心」のことです。バリアフリーもユニバーサルデザインもそのような気持ちから生まれました。
これまでの事例以外にもユニバーサルデザインにしたほうが良いものはあるかもしれません。しかし、ユニバーサルデザインの普及にはまだまだ時間がかかることから、まずはユニバーサルデザインの考え方について、みんなが理解をすることが重要です。
今あるユニバーサルデザインでは足りないところを「心のユニバーサルデザイン」で補完し、誰もが生活しやすい環境をみんなで考え、作っていきましょう。