百日せきが、過去最多を過去最速で更新中

更新日:2025年4月4日

市内の百日咳(せき)年間報告数が、過去最多を過去最速で更新しています

予防接種・早期発見・治療が大切です

百日咳については、平成30(2018)年以降、感染症発生動向調査事業により全数把握されています。那覇市では、平成30年に報告された21例が最多となっていましたが、今年1月から2月12日時点で32例が報告され、過去最多を過去最速で更新しました。32例中3件は、5種(4種)混合ワクチンの初回接種が終了していない1歳未満の患者でした。
百日咳は、名前のとおり激しい咳をともなう病気で、1歳以下の乳児、特に生後6か月以下の子どもでは亡くなってしまうこともあります。
沖縄県全体で百日咳の報告が増えており、沖縄県では、生後2か月になった乳児は速やかに5種(4種)混合ワクチンの接種を開始するよう呼びかけられています。
那覇市では、令和6年度の5種(4種)混合ワクチン接種対象の0~1歳児は、約80%の接種率(令和6年12月末時点暫定値)でした。令和5年度の4種混合ワクチンの接種率が98.84%でしたので、今年度まだ接種していない方は早めの接種をご検討ください。
手洗い、換気、咳エチケット等の基本的な感染対策を行いましょう。
今後も感染が広がる恐れがありますので、持続する咳や夜間のせき込み、嘔吐、無呼吸発作等の症状がある場合には、早めに医療機関を受診してください。 基礎疾患のない小児でも重症化するおそれがあるので、保護者の方は観察をお願いします。
令和7年2月13日【プレスリリース】百日咳が、過去最多を過去最速で更新しました(PDF:642KB)

1 全国・沖縄県および那覇市の患者報告数推移

2 百日咳とは、

百日咳菌によって起こる急性の気道感染症です。
潜伏期は通常5~10日(最大3週間程度)であり、かぜ様症状で始まるが、次第に咳が著しくなり、百日咳特有の咳が出始めます。
特有の咳(顔を真っ赤にしてコンコンと激しく咳込み、最後にヒューと音を立てて息を吸う)が特徴で、連続性・発作性の咳が長期に続きます。夜間眠れないほどの咳がみられることや咳とともに嘔吐することもあります。発熱することは少ないです。乳児(特に新生児や乳児早期)では重症になり、肺炎、脳症を合併し、まれに致死的となることがあります。
ワクチン既接種の小児や成人では典型的な症状がみられず、持続する咳が所見としてみられることも多いです

3 百日咳の感染予防対策

  1. 手洗い、換気、咳エチケット等の基本的な感染対策をしましょう。
  2. 咳が出ているときには、マスクを着用しましょう。
  3. ワクチンの接種歴を親子健康手帳等で確認しておきましょう。
  4. 予防には定期接種の5種(4種)混合ワクチンで予防する効果が期待できます。

・百日咳にかかるリスクを、ワクチン接種により、80~85%程度減らすことができると報告されています。
・5種混合ワクチンを用いる場合、ワクチン接種回数は生後2カ月~7カ月に3回、初回接種終了後6ヵ月以上の間隔をおいて1回接種します。
・4種混合ワクチンを用いる場合、ワクチン接種回数は生後2カ月~12カ月に3回、初回接種終了後6ヵ月以上の間隔をおいて1回接種します。

4 百日咳に罹ってしまったら

  • 感染を広げないために、保育園や学校を休むようにしましょう。(※1)
  • 発症した場合には抗菌薬により治療されます。多くの場合では、適切な抗菌薬による治療によって排菌は抑えられますが、咳だけは長期間続くことがあります。
  • マスクを着用し、咳やくしゃみをする時は「咳エチケット」(※2)を守りましょう。0歳児と接触しないようにしましょう。
  • 基礎疾患のある方や重症化の予兆(意識状態がおかしい、呼吸が速い・苦しい、症状が長引き悪化している)が出た場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

※1 学校保健安全法施行規則では、百日咳に罹患した場合、「特有な咳が消失していること又は5日間の適正な抗菌薬による治療が終了するまで」は出席停止です。
※2 「咳エチケット」とは、咳やくしゃみが出ているときはできるだけ不織布製マスクを着用し、とっさの咳やくしゃみの際にマスクがない場合は、ティッシュや腕の内側などで口と鼻を覆い、顔を他の人に向けないこと等です。

5 感染症発生動向調査における発生届の基準

参考

お問い合わせ

那覇市保健所 保健総務課 感染症グループ

〒902-0076 沖縄県那覇市与儀1丁目3番21号

電話:098-853-7972

ファクス:098-853-7966