【管内の医師の皆様へ】サル痘に関する情報提供及び協力依頼について

更新日:2022年10月17日

サル痘は、サル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患です。

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)において、4類感染症に位置付けられており、診断した医師は都道府県知事等に対して直ちに届け出ることが義務付けられています。

1970年にヒトでの感染が発見されて以来、中央アフリカから西アフリカにかけて流行していましたが、2022年5月以降欧米を中心に世界各国で報告が相次いでいます。7月23日に世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長は、今般のサル痘の世界的な感染拡大が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」である旨認定しました。また、7月25日には国内で第一例目となる感染例が東京都で確認され、その後も複数感染例が国内において確認されています。

これまで国内で発生が確認された事例の中には、本人に海外渡航歴がなく、海外渡航歴のある者との接触歴が確認できない事例も報告されていることから、患者を診察する医師は海外渡航歴の有無にかかわらず当該感染症の可能性を考慮する必要があります。また、2022年5月以降の欧米を中心とした流行では、以下のような、従来の報告とは異なる臨床徴候が指摘されていることに留意する必要があります。

・発熱やリンパ節腫脹などの前駆症状が見られない場合があること

・病変が局所(会陰部、肛門周囲や口腔など)に集中しており、全身性の発疹が見られない場合があること

・異なる段階の皮疹が同時に見られる場合があること

つきましては、症状を呈する患者で下記の「疑い例」に関する暫定症例定義に該当する症例を認めた場合には、下記4点についてご協力をお願いいたします。

那覇市保健所保健総務課(098-853-7972)まで連絡して、検体採取や疑い例の者への聴取等その後の対応についてご相談ください

・最近の海外渡航歴を有する疑い例については、渡航歴、接触歴(性的接触歴を含む)、天然痘ワクチン接種歴等の詳細を可能な限り聴取ください

・ 感染症法第15条による保健所の積極的疫学調査へご協力ください

・下記関連リンク「国立感染症研究所 病原体検出マニュアル サル痘(第2版)」の「検体の採取と保存」を参考に疑い例の検体を保存するとともに、保健所の求めに応じて、検体をご提出ください

疑い例の暫定症例定義(令和4年10月6日現在):原則、下記の1‐2全てを満たす者とするが、臨床的にサル痘を疑うに足るとして主治医が判断した場合については、この限りではない。

1.少なくとも次の1つ以上の症状を呈している。

  • 説明困難(*1)な急性発疹(皮疹又は粘膜疹)

(*1)水痘、風疹、梅毒、伝染性軟属腫、アレルギー反応、その他の急性発疹及び皮膚病変を呈する疾患によるものとして説明が困難であることをいう。ただし、これらの疾患が検査により否定されていることは必須ではない。

  • 発熱(38.5℃以上)
  • 頭痛
  • 背中の痛み
  • 重度の脱力感
  • リンパ節腫脹
  • 筋肉痛
  • 倦怠感
  • 咽頭痛
  • 肛門直腸痛
  • その他の皮膚粘膜病変

2.次のいずれかに該当する。

  • 発症21日以内に複数または不特定の者と性的接触があった。
  • 臨床的にサル痘を疑うに足るとして主治医が判断をした。
  • 発症21日以内にサル痘の患者又は1及び2を満たす者との接触(表レベル中以上)があった
  • 発症21日以内にサル痘常在国やサル痘症例が報告されている国(*2)に滞在歴があった。
  • 発症21日以内にサル痘常在国やサル痘症例が報告されている国に滞在歴がある者と接触(表レベル中以上)があった。

(*2)サル痘の発生状況については随時更新されるため、下記URLから世界保健機構(WHO)2022 Monkeypox Outbreak: Global Trendsをご参照ください
https://worldhealthorg.shinyapps.io/mpx_global/(外部サイト)

表 接触状況による感染リスクのレベル
  サル痘患者等との接触の状況
創傷などを含む粘膜との接触 寝食をともにする家族や同居人 正常な皮膚のみとの接触 1m以内の接触歴3) 1mを超える接触歴
適切なPPEの
着用や感染予防策
なし 高1) 高2) 中1)
あり

1)サル痘常在国でのげっ歯類との接触を含む
2)寝具やタオルの共有や、清掃・洗濯の際の、確定例の体液が付着した寝具・洋服との接触を含む
3)接触時間や会話の有無等周辺の環境や接触の状況等個々の状況から感染性を総合的に判断すること

診療上の留意点

・疑い例に接する際には、接触及び空気予防策を実施すること。入院が必要となる場合は、個室(陰圧個室が望ましい。)で管理を行うこと。

・サル痘の患者については、全ての皮疹が痂皮となり、全ての痂皮が剥がれ落ちて無くなるまで(概ね21日間程度)は周囲のヒトや動物に感染させる可能性がある。

・サル痘については、常在国における致命率は高い一方で、非常在国における重症化率については不明であることから、入院での管理を行うことが考慮される。

・特定感染症指定医療機関や第一種感染症指定医療機関等においては、新型コロナウイルス感染症患者等の対応状況を考慮した上で、当面の間、サル痘患者等の受入れや接触者の発症時の受診の受入れを優先的に検討されたい。

・外来においてフォローアップを行う場合には、自宅等における感染対策を徹底するとともに、自身の健康に注意を払い、症状が悪化する場合には入院治療を行うことができるよう、最寄りの保健所と連携をとること。

・サル痘の患者が利用したリネン類を介した医療従事者の感染の報告があることから、リネン類を含めた患者の使用した物品の取り扱いには注意すること(下記関連リンク「厚生労働省 感染症法に基づく消毒・滅菌の手引きについて」の「痘そう」を参照のこと)。

・患者(確定例)、疑い例、接触者に対して、下記関連リンク「国立感染症研究所・国立国際医療研究センター国際感染症センター(DCC) サル痘患者とサル痘疑い例への感染予防策」で示されている感染対策を実施すること。診断や治療等の臨床管理について、下記関連リンク「厚生労働省 サル痘に関する情報提供及び協力依頼について(令和4年8月10日事務連絡)」の「(5)治療薬とワクチンについて」1)、2)に記載の臨床研究への患者(確定例)及び接触者の参加については、国立国際医療研究センター国際感染症センター(DCC)に相談を行うことが可能である(電話番号およびメールアドレスは、下記関連リンク「厚生労働省 サル痘に関する情報提供及び協力依頼について(令和4年10月6日事務連絡)」4ページを参照のこと)。

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健康部 保健総務課 結核・感染症G

〒902-0076 沖縄県那覇市与儀1丁目3番21号

電話:098-853-7972

ファクス:098-853-7966