更新日:2024年11月27日
第22回 那覇市都市景観賞 受賞作品
「第22回那覇市都市景観賞」は次の5作品に決定しました。今回の景観賞は、<小さな建物部門><大きな建物部門><まちのインフラ部門><すてきな広告部門><風景まちづくり部門>の5部門を対象とし、市民の皆様の応募作品数の82件から選定しました。それぞれに那覇の風景に調和した特色ある建築物、広場、看板、活動が選ばれており、表彰作品をとおして、美しい街並みの魅力を新しい視点で市民の皆様にみていただけると思っております。
小さな建物部門
彦本店
新都心エリアの商業街区に位置する、切妻屋根に赤瓦葺きのデザインが特徴的な店構えの日本料理屋の庭園は、店主が自ら丹念に手入れを行っており、沿道の生垣は、豊かな緑を保ちながら美しく整えられている。この生垣は、料理を楽しみに訪れるお客へのおもてなしだけではなく、道行く人々に潤いと安らぎを提供しており、このエリアにおける貴重な緑化空間として、大きな役割を果たしている。
大きな建物部門
首里染織館suikara
首里歴史エリアの景観形成地域である龍潭通り沿線地区に、琉球びんがた・首里織の魅力を発信する拠点施設として整備された首里染織館は、伝統的な寄棟赤瓦葺きの品格漂う外観の建物となっている。外構は、染織の原料となるフクギや芭蕉で緑化されている。将来、龍潭通りが琉球石灰岩で舗装されることを見越し同じ仕上げとするなど、細かな配慮が見られ、首里の景観形成の手本となっている。
まちのインフラ部門
三重城ふるさと海岸遊歩道
三重城ふるさと海岸遊歩道は、静かな波際の音を聞きながら、美しい夕日を眺めることができ、琉球王朝時代の三重城の防塁が近くにあったことから、文化・史跡を一体的に感じることができるウォーターフロントとして整備された、隠れた名勝地である。護岸が単調にならないよう、琉球石灰岩の丁寧な乱積みが施され、植栽帯が設けられるなど、自然的・歴史的な魅力を最大限に引き出す工夫がなされている。
すてきな広告部門
榮椿の外観
首里歴史エリアの住宅街に位置する琉球カステラを販売する店舗は、昔ながらの沖縄の木造赤瓦屋根の住宅を改修したもので、玄関口には白色の暖簾が掛けられている。この暖簾には、実は長さが異なる二種類があり、風の強い日や雨の日によって使いわけがされ、ささやかな変化を楽しむことができる。さらに、道路沿いの塀から溢れるクロトンなどの沖縄在来の樹木が、街並みの景観向上に寄与し、まちの魅力を高めている。
風景まちづくり部門
天妃フラワーパーク
泉崎交差点に位置する天妃フラワーパークは、琉球王朝時代に久米村の南口の大門(ウフジョー)があった場所で、風水上、村全体を龍と見立てた際に龍頭にあたる場所であったことから、地元の方々が現在の三角広場を龍の顔に模した植栽で緑化している。緑の広場は、観光客の目を喜ばせるだけでなく、都会のオアシスとしても機能している。このような、歴史を感じることができる場所を大切に守り続ける美化活動は、景観まちづくりの可能性を感じさせる取組である。
那覇の景観資源について
・「那覇の景観資源」は、都市景観の形成上重要な価値があると認められる樹木や石垣、拝所、建築物などを対象として、都市景観資源指定候補の選定を行い、所有者の同意を基に都市景観資源として指定しております。
【那覇の景観資源パンフレット(PDF:9,153KB)】
【那覇の都市景観資源指定物件】(PDF:5,909KB)
【那覇の都市景観資源指定物件位置図】(PDF:3,953KB)