更新日:2019年4月1日
高機能消防指令センター概観
那覇市消防局では、平成31年4月から指令管制業務に係るシステムの更新に伴い、高機能消防指令センターとして本格運用を開始しました。主な更新内容として、
- 従前の3画面ディスプレイから4画面ディスプレイの変更に伴う表示情報の多元化
- クリック操作に加えてタッチペンでの操作追加による指令員への負担軽減及び操作性の向上
- 119番の最大同時対応可能件数の増加(従前は指令台1席2事案、最大同時10事案から1席3事案、最大同時15事案)
- 災害用高所カメラの増設(従前の2機から11機)
- 支援情報共有機能の強化(現場映像伝送装置、消防車両車載カメラ、無人航空機ドローンの導入)
以上の項目となっており、今まで以上に指令台相互の連携機能の強化、関連機関との情報共有の円滑化が可能となりました。
高機能消防指令システムの概要
総合情報表示盤
46インチ液晶モニターを中央に8画面配置し、98インチ液晶モニターを両サイドへ配置しており、消防車両の現在位置や出動隊への支援情報、自動観測した各種気象状況等の情報表示を自由に選択表示できます。
また、災害用高所カメラ映像や、現場映像等を大画面で表示することも可能で、指令管制業務を支援することができます。
指令台/地図検索装置/支援情報端末/手書きパッド
119番通報の受付から出動車両の編成及び合成音声による出動指令を行います。住宅電子地図を搭載し、一般電話、IP電話、携帯電話からの119番通報時に通報者の所在地を表示し、通報場所及び災害場所の特定を瞬時に行うことが可能です。
また、受付補助機能として、緊急通報の内容等、モニターに表示された様式や災害地図上に手書きパッドで直接書き込み、他の指令台や出動中の車両へ支援メッセージとして送信することも可能です。
災害対応用高所・署所カメラ
那覇市内7箇所全ての消防署及び出張所と、市内全域を包含する配置で高層の公共施設屋上に高所カメラを10箇所設置することで、迅速な災害対応支援が可能となりました。
カメラは指令センター内で24時間確認可能で、消防署への駆け込み通報があった際や、119番通報後における災害現場付近の情報収集に活用しております。
現場映像伝送装置
消防車両上部に設置した車載カメラと無線接続し、出動途上の映像、また災害現場に到着した車両や消防隊長が所持する専用の携帯端末からの現場映像を、指令センターへ伝送可能としたことで、迅速な災害状況の把握や後方支援体制を構築できるようになりました。
情報収集用ドローン
特別な教育研修を修了した職員が、隊員が侵入困難な密集地や、林野など広範囲にわたる災害現場において、上空からの状況把握及び消防隊員の安全確保を目的として導入しました。
また、コントローラーに表示される映像は、前述の現場伝送装置と同様に指令センターへの伝送が可能で迅速な情報共有が可能となっています。