大規模災害の対策と早期復旧に関する意見書

更新日:2019年3月18日

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大規模災害の対策と早期復旧に関する意見書
 本年は、新潟中越地震の発生や観測史上最多を数える台風が上陸するなど、日本列島は近年まれにみる大規模な災害に見舞われた。
 この一連の災害によって全国各地で死者・行方不明者が相次ぎ、住宅損壊・浸水、農林水産業用施設や農作物、さらに港湾施設等の公共施設等へ甚大な人的・物的被害がもたらされ、住民生活と地域経済に大きな影響を及ぼしている。
 この深刻な事態に対し政府として、速やかな応急措置と復旧対策を講ずるとともに、これまでのすべての大規模災害についての対策を総点検し、災害発生の原因や治水計画、防災・地震対策の検証を進め、抜本的対策を早急に講ずることが求められている。
 よって、国においては、被災地のライフラインの復旧及び被災者への支援に一層力を注ぐとともに、国民を災害から守るため、将来予測される震災等の自然災害についても万全の対策を講ずるよう、下記の事項について強く要請する。
 

  1.  建物の耐震構造化推進の重要性を強く認識し、地震防災策の見直しを行うこと。特に、避難所や救援活動の拠点となる学校や病院の耐震化には、早急な対策を講じること。
  2.  地域医療の拠点となる医療機関の早急な再建を図るとともに、医療と保健の専門スタッフ(医師、看護師、保健師、ヘルパー、カウンセラー等)の支援体制を強化すること。
  3.  都道府県管理区間の中小河川の堤防改修に際しては、緊急点検結果に基づき、優先的に整備を進めること。また、海岸及び湾岸の水防施設も同様に、堤防等の総点検を速やかに実施し、整備を進めること。
  4.  被災者生活再建支援法を抜本的に改正し、住宅本体の再建への公的支援・個人補償を実現するとともに、仮設住宅の設置にあたっては、希望者全員を対象とし、従前のコミュニティーを維持できるものとすること。
  5.  今回の新潟中越地震の教訓を生かし、国土の7割を占める中山間地での震災対策の確立を早急に図るとともに、災害関連緊急治山事業を速やかに実施すること。
  6.  防災無線の整備、洪水ハザードマップの策定に関し、早急な普及のための計画策定と予算措置を行うこと。また、市町村長に対する警戒情報の発令基準及び避難誘導マニュアルの策定を急ぐこと。
  7.  高齢者等の要援護者への対策を推進するため、災害情報の伝達・避難・救助・復旧・自立支援等に関し、対処マニュアルの策定を早急に行うこと。
  8.  中小業者・地場産業の復興や農業被害に対して、公的支援(直接補償)を実現すること。当座の融資として、無担保・無利子で、返済期限も長期のものにするなど、融資制度の改善を図ること。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成16年(2004年)12月20日
那覇市議会
 
あて先
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、国土交通大臣、文部科学大臣、農林水産大臣、防災担当大臣
 
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