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- 坂本龍馬のこと -
ドラマの影響か、今年に入り、様々な図書や雑誌で坂本龍馬が取り上げられ、紹介されています。
ご承知のとおり、坂本龍馬は、薩長連合の斡旋、大政奉還の成立に尽力した幕末の志士であります。
幕末の政治世界で影響力を持っていた薩摩藩と長州藩は、当初、討幕の思いは共通していたものの、感情的な敵対関係にありました。その敵対関係を超えて、討幕で力を合わせるよう団結させるため力を尽くした一人が坂本龍馬であります。
感情的なわだかまりを解きほぐし、倒幕という大志で纏め上げた坂本龍馬の苦労は、並大抵なものではなかったと思います。
私の父も兄も政治家であり、政治家としての苦労や難しさといった側面を見ながら、私も育ってまいりました。その中で最も心に残ったことは、米軍基地の存在という、沖縄が日米安保で背負わされた重い負担から生じた県民同士の骨肉争う白黒闘争の激しさであります。その中で、イデオロギー闘争が良好な人と人の関係を壊し、時には地域の繋がりさえも崩壊させてしまうという状況を見るにつけ、県民の思いを統一することの重要性を痛感いたしました。
沖縄の発展のために「保革を乗り越えて、県民の意志をひとつにする」、これが私の沖縄の政治家としての哲学であり、私を突き動かす使命感であります。その思いを胸に、マスコミからのインタビューに対して「坂本龍馬役を果たしたい」と答えたこともあります。
昨年の県民大会で、私は共同代表に就任し、保革を乗り越えて「普天間基地の県内移設反対」と言う一点で県民の思いをひとつにして、国に強く訴えることができました。その県民の思いは、今、政府与党を動かす大きな力となっております。
思いをひとつにして行動することができれば、それは2倍、3倍の力となります。沖縄県民が、那覇市民が心をひとつにして取り組めば、県の発展、そして那覇市のまちづくりの大きな力にすることができます。
今年は、日米安保条約改定50周年の節目の年であります。明治維新の礎を築いた坂本龍馬がブームとなっているのも、大きな歴史的変革期における因縁ではないかと感じております。
歴史的な英断が下されることを大いに期待しております。
市内を吹き渡る穏やかな南風に、春の気配を感じながら、今月の市長メッセージといたします。
平成22年3月1日
那覇市長 翁長 雄志
| 更新日:2010年3月1日 |