平成20年度(2008年度) 施政方針
平成20年(2008年)2月那覇市議会定例会の開会にあたり、予算案をはじめとする各議案の説明に先立ちまして、私の市政運営に関する所信を申し上げ、市民の皆様はじめ、議員各位のご理解とご協力を賜りたいと思います。
市政運営の基本姿勢
(はじめに)
平成20年度は私が那覇市長に就任して、2期目の最終年度にあたります。その間、世界へ目を向けると、アジア地域を中心に急速に世界経済が拡大する中で、環境やエネルギー問題が深刻さを増しつつあります。一方、国内では、かつて経験したことのない超高齢社会が現実のものとなり、年金、医療、税財政など国民生活の根幹にかかわる諸制度の改革が重要な課題となっています。
このような時代の流れにあって、地方自治体を取り巻く環境は、三位一体の改革や市町村合併にみられるように、大きく変化しています。今後とも第2期地方分権改革や道州制の動きが加速するなど、変革の波は押しよせてきます。
そのような時代の到来に備えるためにも、私は市長就任以来、本市の行財政の課題解決、骨格づくりに腐心してきました。例えば、市政の懸案事項となっていた各種環境施設の整備、とまりんの再建、長期保有土地の解消などに道筋をつけるとともに、行財政改革を徹底することで旺盛な行政需要に向き合う態勢をつくってきました。
その結果、小中学校校舎や市営住宅の改築、奥武山野球場建設などのハード整備事業から、子育て支援、英語教育、障がい者自立支援などのソフト事業まで、幅広い分野の底上げが可能となりつつあります。
市政運営のあり方としては、「市役所は最大のサービス産業である」との考えに立ち、市民の皆様に満足していただけるサービスを提供するため、市民課、3支所などでISO9001を認証取得し、その後、環境問題に行政が率先する立場から、環境ISO14001の認証も取得しています。
平成20年度には、ISO9001の全庁拡大に取り組んでいきます。
財政運営につきましては、平成19年度の緊急行財政改革により、改善に向けた手がかりを得ることができましたが、少子高齢社会の進行に伴う社会保障費の増加や公共施設の相次ぐ建て替え需要などを考慮すると、行財政改革については、これからも引き続き取り組んでいく必要があります。
したがいまして、平成20年度以降も事務事業の見直し、民間委託、指定管理者制度導入、定員適正化計画2200プランなどを着実に実施していくほか、新たな経営の視点を加味した改革にも取り組んでいきます。
その一つとして、平成20年4月から那覇市立病院を地方独立行政法人へ移行します。がん拠点病院、救急病院、急性期医療の中核病院として、引き続き公立病院としての役割を担っていきます。
平成19年11月に、本市は「地方自治60周年記念総務大臣表彰」を受賞しました。これは、自らの創意工夫により優れた施策を実施し、地方自治の充実発展に寄与した団体を10年に一度表彰するもので、市民の皆様とともに取り組んできた市政改革が評価されたものであり、今後の市政運営につなげていきたいと考えています。
平成20年度からスタートする第4次那覇市総合計画では「なはが好き!みんなで創ろう、子どもの笑顔が輝くまち」を基本理念に掲げ、6つの都市像に基づくそれぞれの施策を一歩一歩確実に推進していきます。
(協働のまちづくり)
この基本理念の「みんなで創ろう」は、市民との協働のまちづくりを表現したものです。第4次那覇市総合計画の策定にあたっては、公募による市民会議や市民アンケートなどの実施により、市民の皆様の意見を多く取り入れたものとなっています。
これまでの市民との協働のまちづくりの実践として、がんじゅう応援隊による「基本健康診査受診数改善活動」や自治会との協働による「家庭用廃食用油回収事業」など多くの取り組みが行われています。
県内では初の試みとして市民便利帳を企業と共同発行し全世帯へ配布するなど、新たな協働の工夫も生まれており、平成20年度はこのような動きを広げていきます。
市民にわかりやすく情報を公開し、政策や施策づくりなど、行政のいろいろなプロセスに市民が参画できるよう、市民との協働のルールづくりを進めます。
早い時期に自治基本条例の制定ができるよう、市民と行政の学習の場を増やすなど、条例制定に向けた諸作業をさらに推進していきます。
(平和への思いの継承)
平成19年9月29日に開催された「教科書検定撤回を求める県民大会」は、あらためて沖縄戦の実相を伝えていくことの大切さを示してくれました。
昭和19年の十・十空襲など未曾有の戦災を被った本市としても過去の体験に学び、平和への思いを新たにすることで平和の尊さを次の世代に伝えていきます。
戦後処理問題である不発弾処理問題や旧軍飛行場用地問題についても引き続きその解決に取り組んでいきます。
(子ども施策に関すること)
近年、急速に少子化や核家族化が進行する中で、子どもや家庭を取り巻く環境が大きく変わってきています。
次世代を担う子どもたちが健やかに育まれ、親がゆとりを持ち、安心して子どもを生み育てることができる環境をつくるため、地域と行政が連携した取り組みや子どもの発達段階に応じた施策を展開していきます。
こどもみらい基金を活用して、全中学校で旗頭を製作し開催した「やる気・元気旗頭フェスタinなは」を、平成20年度は市内全小学校へ広げていきます。
子どもたちの体力増強や健全育成を目的に企業との共催による「第1回那覇市学校対抗びゅんびゅんリレー大会」を開催するほか、旧最終処分場跡地をサッカー場などとして活用できるよう整備します。
母体と胎児の健康を守る妊婦健診の公費負担を従来の2回から5回へ増やします。
特別に支援を必要とする児童の学習環境を整備するため、ヘルパーを派遣する特別支援教育充実事業を拡大します。
(環境に関すること)
本市の環境施設がほぼ整うことから、今後「地球温暖化対策」と「環境教育・学習」を重点施策として取り組んでいきます。
地球温暖化をはじめとする環境問題は、主に人為的なものに起因するとされており、環境負荷を小さくするための生活スタイルの見直しや市民、事業者、行政が一体となった環境への取り組みが求められています。
ごみの問題については、市民の意識も高まりをみせています。減量化については、平成18年度には平成10年度を基準として、22.9%減らすことができました。今後とも一層ごみの減量化に向け施策を推進していきます。
平成20年度は、資源ごみを売却した収入の一部を「那覇市環境保全・創造基金」に積み立てるとともに、新たに設置する「那覇市地球温暖化対策協議会(仮称)」への負担金や「自然環境保全・再生事業」など環境に関する施策に還元していきます。
ヒートアイランド現象の緩和など環境面への効果や緑の景観を増やすための屋上・壁面緑化の推進に加え、新たに「緑のブラインド事業」を実施するほか、マイバッグ持参、エコドライブの推進などの啓発にも力を入れていきます。
(市民の健康づくり)
沖縄県では、肥満率および糖尿病の死亡率が全国一位という結果が出ており、本市においても生活習慣病による働き盛り世代の健康問題や医療費の高騰が大きな課題となっています。
そこで、「健康なは21」では、生活習慣病の前段階である肥満対策を重視し、外食産業向け講習会や栄養士の派遣事業、健康づくり協力店の認証店を拡大していきます。また、市民が内臓肥満解消へ挑戦する「ストップ・ザ85チャレンジ表彰」の取り組みを強化していきます。
本市の国保加入者の健診受診率は現在17.3%で、国が示す「平成24年度までに65%以上の受診率達成」には、市民、行政ともに全力を傾注する必要があります。
この目標達成のために、「目指せ!健診受診率65」を掲げ、私が先頭に立ちPRを行うとともに、自治会による呼びかけ運動も実施します。
健診受診率を高めるため、受診しやすい曜日や場所の工夫をはじめ、出前健康相談事業などの取り組みを強化するほか、新たに「電話コール作戦」として未受診者一人一人への呼びかけをします。
市民の健康づくりとして、地域、学校、企業、関係団体、マスコミなどと連携し市民運動を展開していきます。
(中心商店街の活性化促進・快適なまちづくり)
中心商店街の活性化に向けた事業者の皆様の積極的な創意工夫を行政も支援していくため、頑張るマチグヮーを支援する基金の創設を検討するとともに、庁内に活性化支援プロジェクトチームを立ち上げます。
第一牧志公設市場については、観光資源としての観点も含め、今後のあり方を具体的に調査・検討していきます。
市民や観光客などを歩きたばこの危険性から防ぎ、安全、安心で快適なまちを目指し、路上喫煙防止事業を一層推進していきます。
(基幹インフラ整備・施設整備への備え)
那覇空港については、県が掲げる観光客一千万人計画を可能とするため、引き続き国・県と連携し、空港拡張計画の実現に取り組んでいきます。平成20年度からは、県に加え、新たに総合事務局へも職員を派遣します。
那覇港の整備については、港湾区域と市街地の交通アクセスの向上を図るため、これまで長年待ち望まれてきた臨港道路那覇1号線の完成を予定しています。
クルージング観光の振興を図るため、若狭地先への旅客船専用岸壁の整備を推進します。本土復帰前後から整備してきた各種施設が老朽化し、相次いで建て替え時期を迎えつつあります。
この課題に対応するため、不動産売却などの臨時的収入を原資とする「那覇市施設整備基金(仮称)」を創設します。
(平成20年度予算編成)
次に、平成20年度予算案についてその概要を申し上げます。
一般会計予算は、1,143億1,100万円で、対前年度比108億9,600万円、10.5%の増となっています。企業会計を除く特別会計予算は、総額615億9,681万円で対前年度比196億4,485万円、24.2%の減となっています。
一般会計予算が前年度と比較して増額となったのは、長期保有土地の解消に向けた土地開発公社健全化関連事業52億7,362万円、市営住宅建替事業12億4,305万円、奥武山野球場整備事業23億6,940万円などの普通建設事業費の増に加え、生活保護費6億4,045万円、私立保育園運営費負担金3億8,510万円などの扶助費、後期高齢者医療特別会計への繰り出し5億1,430万円の増などによるものです。
このような財政需要に対応するため、財政調整基金および減債基金を21億6,599万円取り崩しています。
特別会計予算の減額の要因は、国民健康保険事業特別会計および老人保健特別会計に制度の改正があったことによるものです。
主要事業の説明
次に、平成20年度(2008年度)に実施する主な事業について、第4次那覇市総合計画の6つの都市像に沿って説明します。
「心地よいつながりでつくる自治・協働・平和都市」
(協働によるまちづくり)
市民参加の市政運営を推進するため「跳びだせ!市長室」、「市民との協働“出前トーク”事業」、「協働のまちづくり説明会」などの実施を通して、公聴・意見提案制度の拡充に努めます。
「協働シンポジウム・市民と行政との意見交換会」を開催して、ボランティア活動の輪を広げていきます。
協働のまちづくりの進め方の指針となる「市民と行政との協働ルールづくり」を市民とともに行います。
平成20年度の「市民意識調査」では、第4次那覇市総合計画の施策の指標となる項目を加え、市民の声や満足度を調査します。
(幸せ感のあるまちの創出)
近年、様々な差別やいじめなどの人権侵害などが報じられ、本市においても相談件数が増加しています。人権啓発活動、各種人権相談などの事業および人権被害者に対する支援に取り組む市民団体などへの支援を通して、市民の主体的なまちづくり活動を促進します。
(平和交流・男女共同参画)
那覇軍港の跡地利用については、在日米軍再編協議などの進捗に対応して、国・県・関係市町村との連携や地権者など地主会との協働・協調体制を図り円滑な跡地利用の促進に取り組みます。
ブラジル・アルゼンチン移民100周年やサンビセンテ市との姉妹都市提携30周年の式典に参加し、本市出身者をはじめとする沖縄県人との交流を通して今後の国際交流につなげます。
平成20年度を初年度とする第3次那覇市男女共同参画計画に基づき、これまで以上に男女共同参画社会の実現へ向けて取り組みます。
(市民に開かれた効率的な行政)
市民サービス、事務能率の向上をめざした効率的な庁舎の実現を図るため新庁舎建設事業として、平成20年度は、基本・実施設計、本庁舎解体設計を実施します。併せて、新都心地区へ仮移転の準備を進めます。
民間事業者の専門オペレーターのノウハウを活用した自動電話催告システムの導入により、効率的な滞納整理を行い自主財源の確保を図るため「納付催告センター」 を設置します。
健康福祉、住民記録、市税および財務会計などの基幹系業務システムを再構築し、平成20年度は各業務システムが本格的に稼働します。
事務の効率化を図るため、経営企画部と財務部を統合し企画財務部とします。
そのほか、課レベルの主な改正として、新たな医療改革制度のスタートに伴い、「医療制度改革推進課」を廃止し、「特定健診課」を新設するとともに「国民健康保険課」を「国保・後期高齢医療課」に改めます。
労働農水課所管の多重債務に関する相談をはじめ、消費生活全般に関する相談および消費者の啓発などを市民協働推進課の相談業務へ移します。
市民協働推進課に市民生活相談室を新設し、多重債務問題の対策として各関係部署との連携を取りながら相談体制の強化を図ります。
「地域力を活かし、生きがいをもって支えあう健康都市」
(健康づくりと地域医療の充実)
市民の主体的な健康づくりを推進するため、「健康なは21」の支援体制の整備や健康づくり推進員活動の支援などを実施して、「健康づくり推進事業」の充実に努めます。
医療費増の一因である生活習慣病を予防するため、「特定健康診査」の受診率向上を図り、「特定保健指導」の実施体制を強化します。
市民に対し、地域の医療機関やかかりつけ医に関する情報の提供に努めるとともに、地方独立行政法人那覇市立病院や病院輪番制による救急医療体制を維持します。
(ユニバーサルデザインのまちづくり)
高齢者や障がい者を含め、だれもが暮らしやすいまちをつくるため、「福祉のまちづくり推進事業」を行います。
こころのバリアフリーについて、広く市民に呼びかけるとともに、高齢者や障がい者の意見を聞く仕組みをつくります。また、生活関連施設を快適に利用できるように取り組みを強化します。
(地域の支えあい)
地域福祉計画に基づき、地域住民と関係団体が連携して地域の福祉課題を見つけ解決していくために必要な、「支えあいマップ」作成を進めます。
介護負担や経済的理由などから発生する高齢者虐待を防止することを目的に、「地域ネットワーク」を構築し、地域相談センターや各関係機関の連携により緊急一時保護体制を推進します。
(自立を支援するサービス提供)
「ホームレス支援対策」として巡回相談員を設置し、実態把握や生活相談、就労支援などを行います。
高齢者が要介護状態へ移行することを防止するため、65歳以上の住民を対象に「介護予防健診」を実施し、予防事業への参加を促して生活機能の向上と自立を支援します。
障がい者の就労支援を推進するため、ジョブサポーターの養成・派遣事業を実施します。
「人・自然・地球にやさしい環境共生都市」
(地球環境への配慮)
地球温暖化対策のため、市民・事業者・行政で組織する「那覇市地球温暖化対策協議会(仮称)」を新たに設置します。
「住宅用太陽光発電導入促進助成事業」を拡大するとともに環境講座やエコライフサポーター派遣などの温暖化対策啓発事業を実施します。
(資源循環型社会)
ごみ発生の抑制や資源循環型社会を促進するため、「ごみ減量・資源化推進事業」、「家庭ごみ有料化事業」を継続して行います。
また、旧ごみ焼却施設は一部を残して解体撤去し、その跡地にマテリアルリサイクル推進施設として「資源化推進センター(仮称)」の建設を行います。
(自然環境の保全・再生・創造)
自然環境の保全・再生を進めるため「自然環境保全・再生事業」を実施します。生態系に配慮した水と緑のネットワークを構築するための樹木調査など緑の現状確認を行うとともに、市内河川の浄化実証実験を行い、生活排水対策を市民と協働で行いながら河川浄化意識の高揚を図ります。
(衛生的な環境の確保)
快適・安全・衛生的な生活環境を確保するため、整備を進めてきた「し尿等下水道放流施設」の供用を4月から開始します。近年、ペットの飼育に関する苦情が急増しているため、ペットの正しい飼い方などについての普及啓発活動を行う動物愛護啓発事業を実施します。
「子どもの笑顔あふれる、ゆたかな学習・文化都市」
(生涯学習と地域の教育力)
牧志・安里再開発地区に生涯学習の推進と地域の教育力の向上に寄与する拠点施設として、「牧志・安里公民館図書館(仮称)」を設置するため、実施設計を行います。
生涯スポーツの振興、文化交流および国際交流の発展など本市の新たな活性化の拠点として、奥武山野球場を引き続き整備していきます。平成20年度は、野球場のスコアボード、グラウンド工事ならびに多目的屋内運動場建設工事に着手します。
平成22年度開催予定の全国高等学校総合体育大会沖縄大会を円滑に運営するために、実行委員会を設立します。
(子育て支援と就学前教育・保育)
保育所入所待機児童解消を推進するため、認可外保育施設を認可保育園へ移行させるとともに、市立幼稚園での2年保育と預かり保育の拡充に取り組みます。
認可外保育施設児童に対しては、これまでの牛乳支給事業などに加え、新たに給食助成事業を実施し支援を拡大します。
老朽化した久場川保育所を地域の拠点保育所として整備します。
次世代育成支援行動計画の後期計画の策定に向けて、ニーズ調査を実施します。
(子どもの視点にたった環境づくり)
教育に対する市民の意識と関心を高めるとともに、子ども達の健やかな成長を願って、家庭、地域、学校、企業および行政が連携し、教育に関する取り組みを市民ぐるみで推進します。
児童生徒の教育の機会均等の実現と学力向上を図るため、通学区域の変更により適正規模の確保を図る学校については、実施に向けてPTA・地域住民などの理解と協力を求めていきます。
通学区域の変更では適正規模が確保できない中心市街地の小学校については、適正配置(統合)を推進します。
児童生徒に沖縄の伝統芸能の継承と子ども達の居場所づくりを目的とした「児童生徒の伝統芸能活動支援事業」を行うとともに、英語教育の充実に努めます。
老朽化した校舎などの整備のため、松島中学校の校舎と城岳小学校の屋内運動場の改築工事を行います。
(文化の継承と発展)
壺屋焼物博物館開館10周年を記念して、特別展「壺屋焼近代百年の歩み(仮称)」を開催します。
那覇空港拡張整備に向けた総合的調査の一環として、那覇空港敷地内大嶺地区の埋蔵文化財分布調査を引き続き行います。
芸術監督の演劇指導による「青少年舞台プログラム」を実施し、成果発表「燃ゆる首里城」公演を開催します。
国宝「琉球国王尚家関係資料」修理事業、歴史博物館企画展事業、歴史資料編集・普及事業を実施します。
「人も、まちも活きいき、美ら島(ちゅらしま)の観光交流都市」
(産業の振興)
那覇市IT創造館を活用し、IT関連企(起)業の支援と高度IT人材の育成を推進するとともに情報通信関連企業を中心とした企業の誘致に取り組みます。
小規模事業者に事業資金を融通することによる、経営基盤の強化や安定のため、引き続き小口融資事業を行います。
農水産業を支援するための各種助成事業と県農業信用基金協会や県漁業信用基金協会へ出資を行い、経営環境の安定化を図ります。
壺川漁港代替船揚場の漁船の航行を確保するため、浚渫工事に必要な調査、設計などを行います。
那覇ハーリー、那覇まつり、琉球王朝祭り首里、NAHAマラソンなどの祭りやイベントを活用し、積極的に観光客を誘致するため、関係機関と連携して取り組んでいきます。
(まちの活性化)
中心市街地の活性化については、策定中の中心市街地活性化計画を具体化していく中で推進していきます。
地元客にも親しめ賑わいのある商店街をめざし、引き続き国際通りのトランジットモール事業を支援します。
老朽化が進んでいる第一牧志公設市場は、現在の賑わいを維持するための市場のあり方について、管理運営方法などを含め検討していきます。
(就労支援・相談体制)
「なはし就職なんでも相談センター」を拠点として、就職相談および各種セミナーを開催し、就職に必要な情報提供など、一人一人にあわせた就職支援を引き続き行います。
地域雇用創造推進事業を活用して、琉球エステ・スパやIT産業のニーズに対応する人材育成を支援し、雇用の創出に取り組みます。
消費生活相談事業の一環として、多重債務者への相談体制の強化を図ります。
「安心、安全で快適な亜熱帯庭園都市」
(都市防災と防犯)
市民からのニーズが高い応急手当講習に使用するため、資機材を積載した出張講習用車両を新たに購入し、市民への応急手当の普及に努めます。
警察や防犯協会などの関係機関と連携し、地域の自主防犯組織の発足や防犯活動を積極的に支援していきます。
災害時の応急給水対策として、平成20年度から応急給水袋5万枚を目標に1万枚を購入し、備蓄計画の充実を図ります。
特殊地下壕対策については、首里桃原町地内および宇栄原地内を実施します。
(市街地の整備)
活力ある中心市街地の再生を図るため、「牧志・安里地区」、「モノレール旭橋駅周辺地区」について市街地再開発事業を支援します。
「農連市場地区」は、平成22年度の事業計画認可に向け事業化の促進を図ります。
真嘉比・古島第二地区土地区画整理事業については、平成20年度に、おもろまち駅(東口)交通広場の供用開始を予定しています。
市営住宅については、石嶺市営住宅建替事業第1期工事の150戸を完成させ、第2期工事120戸および識名市営住宅建替事業85戸を継続して行います。
久場川市営住宅建替事業第2期工事200戸、宇栄原市営住宅建替事業第1期工事196戸の建設に着手します。
地域住民が主体となったまちづくりのための組織づくりを進めるとともに、壺屋地区ほか3地区で「地区のまちづくり計画」を策定します。
(交通体系の整備)
誰もが移動しやすいまちをつくるため、沖縄県などと連携し「沖縄都市モノレール延長まちづくり調査」などの実施により公共交通の充実に向け取り組みます。
車に頼らないまちづくりの実現に向けた社会啓発の取り組みとして、カーフリーデーを実施します。
交通渋滞の緩和や安全で快適な歩行空間を確保するため、石嶺線ほか6路線の主要幹線道路の整備およびバリアフリーに配慮した身近な生活道路の整備を推進します。
(上下水道の整備)
上水道事業は、良質で安全な水を確保するため、配水管の整備、上識名(かみしきな)配水池(はいすいち)建設などの事業を推進します。
下水道事業では、真嘉比・古島地区など汚水管布設整備を推進します。また、浸水対策として、古波蔵、小禄、識名地区の雨水施設整備を推進します。
渇水対策および水資源有効利用のために、下水処理場で高度処理した再生水の普及促進を図ります。
(自然と調和したまちなみ)
防災機能を備えた新都心公園の整備をはじめ、16か所の都市公園・緑地の整備を推進します。
歴史的な那覇らしさを創出するため、首里金城地区、壺屋地区、龍潭通り沿線地区の都市景観形成地域に対し、赤瓦や石垣などの助成事業を推進していきます。
地域にあったまちなみをつくるため、景観法に基づく景観計画の策定を進めていきます。
以上、平成20年度(2008年度)の市政運営にあたり、私の所信や予算案、事業の概要などについて、述べてきました。
市政を取り巻く環境は、ますます厳しくなることが予想されますが、時代の変革を的確に捉え、31万人余の市民が誇れる「風格ある県都・那覇」の実現へ向けて今後とも全力を尽くす決意であります。
市民の皆様ならびに議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げ、私の施政方針といたします。
平成20年2月19日 那覇市長 翁長雄志
