ふるさと納税制度 Q&A
Q&A
質問
Q1:ふるさと納税制度ってどんな制度なの?
Q2:ふるさと納税制度の「ふるさと」って出身地のこと?
Q3:国や外国に寄附した場合も控除を受けられるの?
Q4:控除額はどのように計算しますか?
Q5:控除額計算式にある所得税の限界税率とはどんなものですか?
Q6:手続きの方法、事務の流れを教えてください。
Q7:寄附した金額は全額、税金から控除されるのですか?
Q8:寄附金控除の具体例を示してください。
回答
Q1:ふるさと納税制度って、どんな制度なの?
A:市町村や都道府県などの地方公共団体に寄附した場合、寄附者が申告することにより翌年度の個人住民税(市・県民税)から、寄附した金額の一定額を税額控除する制度です。
市町村や都道府県などの地方公共団体に対する寄附金については、以前から所得税及び個人住民税において寄附金控除の対象でした。しかし個人住民税の場合、寄附した金額が10万円を超えなければ寄附金控除の対象にはならないことや、所得控除方式であったことなどから、寄附した方への税の優遇措置は小さなものでした。
しかし平成20年度税法改正により、個人住民税の寄附金控除制度が大幅に見直されることになり、従来の下限額を10万円から5千円に引き下げ、所得控除方式から税額控除方式に改められました。さらに、平成23年度税法改正では適用下限額が5千円から2千円に引き下げられ、平成24年度課税分から控除の割合が大きくなります。(対象となるのは平成23年になされた寄附金からとなります。)
また、ふるさとに貢献したいという思いに応えるため、地方公共団体に対する寄附金の場合、個人住民税所得割額の1割程度を上限として、寄附金控除分にさらに上乗せして特例の税額控除できる制度となっています。
― 経緯 ―
地方自治の拡充をめざし、国(所得税)から地方(個人住民税)への税源移譲を実現するため、平成18年度税法改正により個人住民税の税率を平成19年度課税分から一律10%(市民税6%、県民税4%)に改正し、所得税の税率を平成19年分から改正しました。
これにより税源移譲は一歩進んだことになりますが、今度は大都市部と地方での地域間の税収格差が問題となってきました。
それを解消する一つの手段として、現行の税法では1月1日に住んでいる市町村に収めている個人住民税の一部を、納税者の生まれ育った市町村に納付する制度はどうかというところから、「ふるさと納税制度」のもともとの議論が始りました。
しかし、納税者の生まれ育った市町村に直接、税を納付する制度というのは、やはり地方税の応益性の原則(受益者負担の原則)からして問題が多いということから、現行の寄附金控除制度を大幅に改正して対応しようということになったものです。
また議論の中で地域間の税収格差の問題は別の方法で解決すべきということになり、納税者のふるさとを応援したいという気持ちを税制度に反映させようというように、その主旨も変化してきました。
Q2:ふるさと納税制度の「ふるさと」って出身地のこと?
A2:個々人の「ふるさと」への思いというのは一様ではありません。
出生地よりは育った場所、長く生活していた場所の方が「ふるさと」と感じる場合もあります。そのため、この制度ではどこの市町村、都道府県へ寄附した場合でも控除の対象となります。
Q3:国や外国に寄附した場合も控除が受けられるの?
A3:受けられません。
日本国への寄附は所得税での寄附金控除の対象となりますが、個人住民税では控除の対象とはなりません。
また外国政府あるいは外国の地方公共団体に直接寄付した場合の寄附は所得税でも個人住民税でも控除の対象とはなりません。(災害義捐金等を日本赤十字社支部などを通じて寄附する場合などは、日本赤十字社支部に対する寄附ということで寄附金控除の対象となる場合があります。)
Q4:控除額はどのように計算しますか?
A4:地方公共団体への寄附金がある場合、控除額の計算方法は以下の表の通りです。
表中の@式とA式で求めた額の合計を税額控除します。
| 控除対象限度額 | 控除額の計算式 |
|---|---|
| 対象となる寄附金の額は総所得金額等の30%までとなります。 | @ 寄附金控除額部分(下記の式で求めた額を所得割から控除する。) (寄附金 − 2千円) × 10%
|
A地方公共団体に対する寄附金の特例控除額 (地方公共団体に対する寄附金―2千円) × (90%―所得税の限界税率) ※ ただし、Aの控除額は個人住民税所得割額(調整控除後)の10%を限度とする。 ※ 市民税分は上記Aで求めた額の3/5 、県民税分は上記Aで求めた額の2/5 |
Q5:控除額計算式にある所得税の限界税率とはどんなものですか?
A5:地方公共団体に対する寄附金の税額控除額を計算する場合、通常の寄附金控除の税額控除に上乗せして特例の税額控除をします。
この特例控除部分の計算式は・・
(地方公共団体に対する寄附金 ― 2千円) × (90% ― 所得税の限界税率) ただし、この控除額は個人住民税所得割額の10%が限度額
・・・となっています。
この式における所得税の限界税率とは、寄付者が所得税額計算の時に適用された税率のことになります。(実際は個人住民税の根拠となった寄附者の所得から計算でもとめた所得税の適用税率になります。)
所得税の税率は、平成19年分から課税所得に応じて以下の表のようになっています。
| 所得税の課税所得金額 | 税率 | 速算控除額 |
|---|---|---|
| 195万円未満 | 5% | 0円 |
| 195万円以上―330万円未満 | 10% | 97,500円 |
| 330万円以上―695万円未満 | 20% | 427,500円 |
| 695万円以上―900万円未満 | 23% | 636,000円 |
| 900万円以上―1,800万円未満 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万円以上 | 40% | 2,796,000円 |
寄附者自身の所得税の課税所得金額に応じた税率を計算式に当てはめて計算します。
ただし、山林所得や土地等の譲渡所得、株式等の譲渡所得などの分離課税所得がある場合の限界税率については別途定められています。
Q6:手続きの方法、事務の流れなどを教えてください。
A6:寄附する場合の手続きや、寄附金控除を受ける場合の方法を図に示します。
(那覇市の寄附金の受付窓口は企画財務部経営企画室です。)
Q7:寄附した金額は全額、税金から控除されるのですか?
A7:いいえ全額ではありません。
寄附金控除には適用下限額(2千円)があり、また地方自治体に対する寄附の場合の特例の控除については、個人住民税所得割の1割(10%)までという制限があるからです。
おおむね個人住民税所得割額の1割程度までの寄附金であれば、寄附金額から2千円を差し引いた額が控除されることになります。(所得税の軽減分と個人住民税の税額控除分を合計した場合です。)それを超えると税額から控除される割合は減少します。
Q8:寄附金控除の具体例を示してください。
A8: 具体的事例を示してみましょう。
@東京都在住の A さんが、「ふるさと」である那覇市へ寄附した場合。
A さんの状況:
- 給与収入: 650万円
- 扶養家族: 妻と子供2人
- 社会保険料支払額等: 75万円
(所得税の限界税率 10%)
| 寄附金がない場合 | 寄附金 が1万円 | 寄附金 が3万円 | 寄附金 が4万円 | 寄附金 が5万円 | 寄附金 が10万円 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| @所得税から減額される額 | 0円 | 800円 | 2,800円 | 3,800円 | 4,800円 | 9,800円 |
| A個人住民税の寄附金控除額 | 0円 | 6,400円 | 22,400円 | 25,650円 | 25,650円 | 25,650円 |
@+A 寄附金額の内、所得税、住民税から控除等される額の合計 |
0円 | 7,200円 | 25,200円 | 29,450円 | 30,450円 | 35,450円 |
Aさんの場合、寄附金額が34,000円を超えるあたりから、地方公共団体に対する寄附金の特例控除の限度額を超えてしまうため、控除の割合が減少することになります。
A愛知県在住の B さんが、「ふるさと」である那覇市へ寄附した場合。
B さんの状況: 給与収入900万円 扶養家族:妻と子供2人 社会保険料支払額等 115万円 (所得税の限界税率 20%)
| 寄附金がない場合 | 寄附金 が1万円 | 寄附金 が4万円 | 寄附金 が5万円 | 寄附金 が8万円 | 寄附金 が10万円 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| @所得税から減額される額 | 0円 | 1,600円 | 7,600円 | 9,600円 | 15,600円 | 19,600円 |
| A個人住民税の寄附金控除額 | 0円 | 5,600円 | 26,600円 | 33,600円 | 44,050円 | 44,050円 |
@+A 寄附金額の内、所得税、住民税から控除等される額の合計 |
0円 | 7,200円 | 34,200円 | 43,200円 | 59,650円 | 63,650円 |
Bさんの場合、寄附金額が65,000円を超えるあたりから、地方公共団体に対する寄附金の特例控除の限度額を超えてしまうため、控除の割合が減少することになります。
※上記@、Aとも標準的な税率を適用している市町村を想定しています。


